とある灯台守の話
飛月 琉兎
第1話
俺があの灯台を知ったのは
必然とかそういう運命だったんだと今では思う。
今では珍しくなってきた有人の灯台だ。
そこに俺の船がたまたまとおりかかった。
と言うより、夜の海で舵をミスして座礁仕掛けたところを
そこの灯台守に助けられた。
その灯台守の男は星を眺めるのが好きだと言った。
確かに沢山の星が瞬き空を彩っていた。
助けの船が来る数日の間 沢山話をし星を見上げた。
そして、数ヵ月後にあの時助けてもらったお礼をと思い
あの灯台へ俺は向かった。
しかし、そこには数ヵ月では到底考えられないほど
錆びれて廃れた廃墟同然の灯台がそこにあった。
その光景を前に呆然としていた俺は
あるものの存在に気がついた。
慰霊碑だ。
のちに、調べて判った事だが
数十年前、あの灯台近くで座礁事故があったらしい。
そこで救助に向かった灯台守が
波にさらわれ亡くなった事も。
俺が出会った灯台守…
彼がそうだったのか?
今も誰かをあの灯台から助けに
向かっているのだろうか?
とある灯台守の話 飛月 琉兎 @Spica9-ys2
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