冒頭、盗賊にさらわれた少女を圧倒的なヒーローが救うような形で物語は始まります。
しかし、彼は答えが分かりきっているような場面であえて尋ねます。
生きたいのか。
そして彼女の願いはなんなのか。
なにやら事態の雲行きが怪しくなっても、彼は何度か彼女に尋ねます、彼女の本当の願いを。
心が擦りきれるような目に合っていても、助けてほしいと思っても簡単には願いを口にできない。
そして願いが叶っても、その結果が全てを幸せにするとは限らない。
それでも願いを決断し、自身のしてきた行為も願った結末も正面から受け止めた彼女を祝福できる物語です。