下章 推しの目の前で盛大に散りたい

タイムリミット

 ポタ……ポタ……、と洗い場に手から赤い血が滴れ落ちる。


「けほ……あー……」


 リオーネを抱き、学園をズル休みした次の日、朝起きた時に違和感を覚え、朝チュンにふける間もなく洗面所に行ったらこれである。


「ガタ……来てるなこれ」


 今まで吸収してきた瘴気が、身体の中で悪さをしている。予兆のようなものは、今まで何度もあったがここまで酷いのは初めてである。


「はぁ……けほ」


 しばらく血を吐き続けていると、体の不快感は消え去り落ち着く。ふー、と目を閉じてから長く息を吐いた。


 ……予想よりも、進行が早い。


 何も無ければ、恐らく何もしなくても17辺りには死ぬだろうとは思っていたが……なるべく生きることを諦めないと誓った数時間後にこれか……ぴえんこえてぱおん。言ってる場合じゃないけど。


 さてさて、暴食のミカエルが襲来してくるのが先か、俺がくたばるのが先か……あまり考えたくはねぇ議題だな。


 一応、リオーネには対抗策を持たせてはいるが、相手は七災厄と呼ばれるほどの相手だ。


「……持ってくれよ、俺の体」


 せめて、リオーネが死んでしまう運命の日までは。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

お久しぶりです。仕事がクソ忙しすぎて中々R版の方もこっちの方も全然更新できませんでした。忙しすぎて本当にやばい

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

推しの目の前で盛大に散りたい 結月アオバ @YuzukiAoba

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ