第2話 変わらない日常

 スマホのアラームが鳴る。まだ太陽は昇っていないが、通学に1時間はかかるから、今起きないと1限に間に合わない。瞼が重い。本来、奥二重であるのにも関わらず、今日は一重になってしまっているだろうと思いながら、目をこすりながら薄っぺらい毛布から這い出る。友人の訃報は、あまりにも急であった。思い出そうにも高校の同級生からかかってきた電話の後、自分自身が何をしたのか全く分からなかった。


 とりあえず、朝ごはん食べて、大学行かなきゃ。


 トースターに食パンを入れて、焼き上がりを待つまでに、牛乳をマグカップに入れ温める。さらに、パンに塗るジャムを用意し、リモコンを操作し、テレビをつける。いつも通りのルーティーン。一人暮らしをする前までは、米派であり、3食中少なくとも2食は米でおおよそ朝は、米を食べていた。一人暮らしを始めてから、米を食べたいものの、時短や遠いスーパーへの買い出しで米を買うのは難しくなっていき、大学入学2か月で、米派の私は白旗をあげ、しぶしぶパン派に加わることとなった。


 朝食は10分で済ませ、歯磨きや着替え、ベッドメーキングを済ませ、教材をバッグに詰め込む。

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