第2話入学式

3年生達を一人でボコボコにした翌日生徒部の先生から呼び出された。転校初日から呼び出しばっかりな気がするが

「お前1年生のくせに3年生を倒したって本当か?本当ならすごいが暴力事件を学校で起こすのは御法度だ。」

「でも先生、先に手を出してきたのはあいつらですよ」

「先に手を出したかどうかの問題じゃねえ。だが俺の質問に正直に答えてくれたら処分を無しにしてやる。」

質問?なんだろうか、ていうか教師が処分をなしにするっていいのかよ

「なんですか?」

「お前は中山勝男をしっているか?」

確かその名前は最初に遺したあいつが言っていたな

「はい。だけど名前だけ知っているだけです。」

「そうかそれならいい。あいつとは関わるな。」

「どうしてですか」

「あいつは他の中学にも乗り込んで暴力事件を起こしている。うちの生徒がもし中山勝男の気に障ったらうちに乗り込んでくるかもしれない。」

「わかりました」

中山勝男、そんなにヤバいやつなのか、、、面倒なことを起こしたくないし不良どもにも注意させるか

教室ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「今日からこの学校の王となった福島珠一だ。話はそいつから聞いているだろう?」

「た、滝沢長門です!」

「お前らには今日から、卒業まで俺の宿題や雑用をやってもらう。異論はないな?」

「「「「はい!!!!」」」」

この頃は人使いがとてもあらかったのでこいつらは毎日地獄を見ていただろう。

毎日俺の宿題、パシリ、マッサージ云々をしていた。

一方俺は毎日熊野神社で鍛えていた。

「強くなりたい」

その一心で腕を磨いていた。徳島にいた頃にはその腕っぷしの強さで徳島全国の中学の頂点に立ったと浮かれていた時代もあった。その頃も人使いがあらかった、、

中山勝男の名前を聞かなくなり2年が経った。1年生より格段に強くなった俺は高校も支配すると決めていた。迎えた卒業式

「福島珠一」

「はい!」

階段を普通は3歩で渡るところを2歩で渡り、無駄に格好をつけて表彰台へ向かった。卒業証書を受け取り、1年と2年の不良はやっと奴隷から解放された安堵、俺は高校を支配できるという喜びに溢れていた。

家への帰り道、道端の不良がこんなことを口にした。

「中谷勝男って知ってるか?」

「ああ2年前に突然姿を消した中学をたくさん支配したやつだろう?」

「ああ、そいつが最近現れて出会った不良をコテンパンにやっちまうって噂だぜ」

「マジかよ、、出会いたくねえな」

「まったくだ」

久しぶりに聞いた中山勝男の名前、高校を支配しようとしている俺にとって唯一の知っている敵。

「そいつは俺が倒す」

と心の中で叫んだ。

ついに入学式が始まった。俺はワクワクが止まらなかった。

「26番中山勝男くん。」

「はい!」

俺は座っていた椅子から飛び起きた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

不良戦国 K @u34y9ai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ