デスゲーム~生きて帰れるのは4人だけ~

銀狼

第1話  連れ去られた先で

「はッ、いやだ、死にたくない、!」

俺は、俺達は、何時もの様に、遊んでいたはずだ

その筈だったのに、、、どうしてこんな、生死をさまようゲームに参加しなければいけなくなったんだ、、!

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「お~い、ノーリお前へばんなよ~!」

と、背のでかい高校生女子「市戸冷夏」が大声を出す

「ごめんって!俺此処までダッシュで来たんだからそんくらい許せよ冷夏!」

と、今度はノーリと呼ばれた男子高校生「野崎リク」

「お前ら本当に陸上馬鹿だよなww」

「お前ら本当に速すぎるだろ、、」

と、後から追いついてきた「呉月ノア」「夜月ライ」が愚痴を零す

「ね~、カラオケ行こうよ。練習付き合って~」

「ライいつもじゃんwまぁ俺もやりてぇし良いけどね?」

と、騒いでいる男子二人と

「え、歌いに行くの~?」

何も話を聞いていなかった男女のもとに、黒塗りの車が近づく

「ねぇ、なんか車近づいてねぇ?しかも黒塗り

                お前ら何かやらかした?」

と、冷夏が発した言葉を最後に、意識を強制的に手放された

「___はや___しろ__」

「___との___ずうは__つまってるので?」

「_ぁ__こ__最後__」

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「ノア起きろッ!」

大声とともに浮上してくる意識

どうやら意識を失っていたようだ

「、、此処は何処?俺ら、何時もん所で遊んでたよな?」

「あぁ、お前が一番最初に意識なくなったからな、、、

 此処は、誘拐犯に行かされた場所。詳しいことはわかってない。

まだ人は来るそうで、案内人とか言うやつが人数がそろったら「最初のゲームを開始する」とか言ってたけど、、、」

「はぁ?どういうこと?普通誘拐するときって被害者動かすものなの?」

そんなことを部屋の隅で話していると傷だらけの青年がこっちに寄ってきた

「どうやらそうでもないみてぇだぞ、首元見てみろ」

と言われて、青年の首元を見てみると首輪、、、のようなものが付いていた

「外そうとしても外れないし、多分俺達に制限をかけさせるためのものだろう

動いてもいいがいつでも潰せるぞということだろう」

冷静な声音でそう話す目の前の青年

よく見れば傷だらけなだけで、本来の年齢は夜月や呉月とそう変わらない外見だ

「あぁ、自己紹介をしていなかったな。俺の名前は榊原イオ、高校2年だ。よろしく」

「あぁ、こちらこそよろしく。俺は呉月ノア、こっちは夜月ライだ」

と、自身の自己紹介とライの自己紹介を済ませる

「嗚呼、よろしく頼む。仲間と合流するまで、2人と一緒に行動してもいいか?」

そう聞いてくる榊原の声を遮るように成人男性の声が響く

「いや~、やっと持ってきてくれたよ~ これで物は足りるかな?」

数えて、とそばにいた黒スーツの女性に声をかける仮面をつけた謎の人物

「44個、揃っております」

「ありがと~!君はもう帰って、此処からは君ら居ると支障出るから」

「了解いたしました」

と、何やら会話をした後にその場を離れる女性

女性の姿が見えなくなった後でマイクを持ち話を始める謎の人物

「あーあー、聞こえるかな~ このフロアにいる11人のプレイヤーには、今から楽しいゲームをしてもらうよ!

ルールは簡単、僕たち案内人の出すゲームに参加する!

勝った子は次のフロアに進めるけど、負けた子はそこでリタイア、ボクらと一緒に『志望エリア』に移動してもらうよ~

最終的に勝ち残れるのは4人!

勝ち残った子たちにはな~んでも願い事をかなえてあげる!

あ、でも死んだ人を元に戻してほしい~とかは無理だけどね!僕たち案内人にできることは、みんなの望む「モノ」をあげられるだけだからね~」

キャハハッと笑う案内人

どうやら本当に誘拐されたようだ

榊原が無言で手をあげているのに気が付いた案内人は、榊原に声をかける

「君は~、、イオ君だったかな?どした?」

「なぜ俺達を攫った?誘拐にしても普通は身代金目当てで、被害者を動かすなんて非効率的じゃないか

お前らの本来の目的は何処にある?」

冷静な声音で説明を求める榊原に、案内人のまとっていた空気感が一気に冷たくなる

「、、、、、その質問はいただけねぇなぁ」

と、ものすごく冷たい声音で指を鳴らすと、榊原が急に倒れこんできた

「なッ、何が、、」

「ボク達案内人は、君たちプレイヤーのすべての感覚と身体機能を奪うことができるんだぁ~

君らの首輪はそのために作られた特注品だよ~、抵抗すればそこの子みたいに、ランダムで感覚か、機能か、どちらかが奪われる

マスターからは「本来の目的を探られたとき、自殺されそうになった時、案内人の判断で感覚奪取してOK」って言われてるからねぇ~

           分かったら二度目はねぇからな」

気をつけろよ、と、再度指を鳴らす

目の前にいる榊原は案内人を睨んでいるが、その顔は恐怖で染まっていて、小刻みに震えている

「、、、じゃあ一回戦目を始めようか!

一回戦目は人狼ゲーム、プレイヤーのみんなは自分の名前の書かれた部屋に入ってね~、みんなが入ったらゲームスタートだよ!」


どうやら俺達はこれから、命の取り合いをしなければならないようだ



_________

毎週日曜日 午前零時 ゲーム開始

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