スランプ到来! ある日突然、書けなくなる日がくる

 前書き

 中村 青様、素敵なレビューをありがとうございます。

 当エッセイが、少しでも活動の原動力になれたのだとしたら幸いでございます。


 あらすじ

 前回、私は自信を失った。

 そして自信の喪失はスランプへ繋がる。今回はそんな話。

 ――――――――――――――――――――――――


 みなさんは、スランプの経験はありますか?

 私はあります。それも特大のやつが。


 元々私は、投稿する以上は完結させなければならないという謎の使命感に憑りつかれた人間でした。それは強迫観念に支配されていたといっていいかもしれません。


 私は処女作を見切り発車で書き始め、そのため途中でうまく書けなくなり、何度かエタの危機を迎えました。書かなければならないという気持ちが先行すればするほど、逆に書けなくなってしまう。それでも何とか書き続け、第二章が終わった36万文字ほどで完結としました。


 ※エタ=エターナルの略、作品が永遠に完結しないことを指す。


 その時の経験から、私は十分なストックを用意してから投稿するようになりました。それでもストックは底を尽き、息切れしながら「少女に抱かれて行く異世界の旅」の本編を完走するわけですが。


 大スランプに陥ったのはその後です。

 その後、番外編を気楽に書き進める日々が続きました。

 すでに完結しているので、書きたい話が思い浮かんだ時だけ執筆し、更新するというサイクルは精神的にとても楽でした。


 ある日、私は「少女に抱かれて行く異世界の旅」の続編を書きたくなりました。

 しかし、完結後の番外編を投稿するという気楽な状況は変えたくありません。そこで続編は新作で出して、番外編は番外編でまったりやろうと考えました。しかし、ストックが切れる恐怖があったため、今度は完全に書き上がってから投稿しようと思いました。けれど、裏面で一人コツコツ書き続けるのは寂しいものです。


 そこで私は、活動報告(カクヨムでいうところの近況ノート)で公開しようと思いつきました。「試作段階のものを一時的に公開します」と但し書きを添えて、次々と公開していきます。


 恵まれたことに毎回感想を寄せてくださる神のような読者様が一人いらっしゃったので、筆はぐんぐん進んでいきました。


 そして第27話まで書き進めたところで事件は起きました。


 第27話では、今まで守られるだけで戦うことのなかった主人公・モフモフのムー太が勇敢に戦うシーンを描きました。しかし、平和主義者の主人公が戦うことに読者が反発したのか、活動報告の公開であるにも関わらず、「少女に抱かれて行く異世界の旅」のフォローが4つ剥がれ落ちたのです。


 思った以上に多くの人に読まれていたことにも驚きましたが、私の受けたダメージはそれ以上に大きかったのです。

 平和主義を売りにしているんだから戦ったら駄目なのか……と考え直し。活動報告で断りを入れた上で改稿作業に入りました。

(正式な投稿ではなかったので改稿が可能だった。そしてこれが問題でした。今にして思えば、そのまま書き続けた方が良かったのかもしれません)


 しかし、どういうわけか、今まで羽がはえたように軽かった筆は鉛をつけたように重くなり、まったく前へ進まなくなってしまいました。


 展開をどうしたら良いのかわからなくなってしまったためです。

 書きたいのに一文字も書けない日が続きました。待っててくれている読者様に申し訳ないと思いつつも、それでも何も書けない苦痛は筆舌に尽くしがたいものがあります。そして焦れば焦るほど、何も浮かんでこなくなるという悪循環。


 そしてとうとう筆はへし折れたのです。


 それから二年後。もう一度書こうと奮い立ち、私は再び、新たな構想を胸にリメイク版の執筆を開始しました。同じてつは踏まないように今回は裏でこっそりと。

 同時に番外編の更新も再開。嬉しいことに感想を書いてくださっていた神様は健在で、すぐさま感想を書いてくださいました。


 しかし今度は、技量が足りず、書きたい展開を書くことができないという壁にぶち当たりました。前回は展開が迷子になり書くことができなくなりましたが、今回は技量の問題で書くことができなくなったのです。


「うまく書かないと読者に面白いが伝わらない」


 自分で勝手にハードルを上げていたのが災いしたのかもしれません。

 技量が足りないことが精神を圧迫し、再びスランプに陥ったのです。

 そして未だにリメイク版は中途半端な状態で眠っています。


 この件に関してはきちんと「少女に抱かれて行く異世界の旅」の最終話の後書きで伝えてあります。ですが、やはり書けないというのは悔しいものです。


 だから、いつの日かまた続きを書きたいとは思っているんですよ。


 おそらくスランプに陥る原因は精神的なものに起因するのだと思います。なにせ番外編の更新を停止し、新作を書き始めた途端、当時の筆の軽さが戻ってきたぐらいですから。今までは番外編を1話(5000~7000文字)書くだけで2~3ヵ月かかっていたというのに不思議なものです。


 みなさんはスランプに陥ったことがありますか?

 そしてスランプを脱することはできましたか?


 私はスランプを克服することができず、逃げ出してしまいました。

 スランプを克服できたという方がいるなら、その人はきっと強い人なのでしょうね。


 みなさんは無理をしていませんか?

 更新するのは辛くありませんか?

 あまり無理はしないでくださいね。時には休憩も必要です。



 そして最後に。

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