純粋すぎるがゆえの躊躇なき残虐性を持つ修羅のような少年と、どこまでも澄み切った深い慈愛の力を発揮する菩薩のような少女が出逢う時――相反する二つの精神は、対立するものではなく惹かれ合うものだった。誰の心にも棲むアンビバレントを見事に表現した緋雪氏の掌編です。この美しい心象風景に、是非、触れてみてください。