その後の展開(ネタバレ)

 この話はコンテストの為に考えました。しかし蓋を開けてみると驚くくらいに不人気で^^;、恐らく続きを書く機会に恵まれる可能性は限りなくゼロに近い様な気がします。でも少数ながらも折角最後まで読んで頂いた方向けに、今考えている最後までのプロットを記しておきます。いや、この話はきっと続きが日の目を見るだろうと思っていただける方は、ネタバレになるのでそっとじで願います(笑)。


以下壮大なネタバレです^^;。


 最後の方でちょっと書きましたので、鋭い方にはばれているかも知れませんが、この物語はノルンとファティマのタニグチを巡っての、三角関係恋愛ストーリーと思わせておいての…実は二人の母親ティアマトの恋愛物語です。


 ティアマトは若い頃にファティマと同じでオメガにゲートを通って転移した事があります。そこで当時オメガの天才科学者であったサカモトと恋に落ちます。アルファの存在を知ったサカモトはオメガとの一体化を目指して研究を進め、遂にとある方程式の解が求められれば、一体化を実現させられるところまでたどり着きます。但し当時のコンピューターではその解を求めるのに700年程度かかることが分かります。

 

※二つの世界は実は実際には最初から一つで分かれてはいません。但しお互いに自分の方の半分までしか認識できなくなりました。認識は存在に影響を与えます。


 二人は一つになった世界での再会を約束して、ティアマトはアルファに戻って魔族と人族の戦いを終結させ(800年前)、サカモトはコールドスリープに入って方程式の解が出るのを待つことになりました。


 アルファに戻ったティアマトはサカモトの子供を身籠っていました。生まれた子供は女の子でエキドナと名付けられます。ティアマトは成長した彼女に魔王の座を譲り、自分は時間跳躍をして物語の舞台となっている時代の100年ほど前(700年後)に飛びます。そこで娘のエキドナから魔王の座を譲り受けて現魔王となったわけです。エキドナはおばあちゃんという立ち位置で登場しますが、血縁的にはノルンとファティマのお姉さんになります。


※時間跳躍は魔王族の特有スキルです。但し未来には飛べても、因果律の関係で過去には飛べません。


 因みにティアマトはゲートを使わない限りは、アルファ~オメガ間の転移はできません。ファティマはゼノビアから感知スキルに関しての遺伝因子を受け継いでいるので、アルファとオメガ間の転移ができます。そう言った意味ではそれが可能なのは、物語の時点ではファティマだけです。


 一方サカモトもコールドスリープをする間、オメガの社会が持続するようにとSCGs(持続可能な支配)をかかげてユーナムを立ち上げます。自ら作り上げたマザーコンユーターには愛する女性の名、『ティアマト』と名付けます。


 物語の時代でレジスタンスのトップであるサカモトは、800年前のサカモトとは血縁関係(遺伝子的に)にあり、レジスタンスでありながらユーナムの幹部でもあります。レジスタンスのメンバーはもちろんその事は知りません。ユーナムは社会に対しての抵抗勢力は、その社会の強さの為には必要な存在であると考えています。人間の奇抜な発想や行動と競いあう事で、ヒューマノイドを通してAIも進化すると考えているのです。


 最終的に、目覚めたサカモトと方程式の解によってオメガとアルファはひとつになります。というかお互いを認識できるようになります。しかし、その後も世界の継続には持続可能な支配が必要だと考えたサカモトは、アルファの支配にも乗り出します。その目論見はノルンとファティマ、ナユタの面々に阻止されます。仮に持続可能ではないとしても、あらゆる可能性を追い求める自由さを掲げる人間たちに、新たな可能性を感じてサカモトはティアマトと共にどこかへ去ってしまいます。


 途中、オメガからアルファに転移して女装して過ごすタニグチとダニエルの話、ダニエルとゼノビアが結ばれる話、ゼノビアがオメガに転移して大暴れする話、800年前のティアマトとサカモトの話、800年前にティアマトがオメガに残してきたゴーレムと戦う話、共立魔法大学校の魔法格闘競技会等のエピソードを差し込む予定です。


 プロローグ

 その存在は次元を超越していた。時間をも超えた存在なので彼にとっては過去も現在も未来も同時に存在する。3次元の人間が立体を観察するときにCTスキャンで輪切りにするように、彼が我々の次元を観察するときにはひとつ次元を切り落として行う。普通は時間で切るのだが、その時は時間ではなく間違って空間を切ってしまった。しかしそれは偶然ではあるが必然でもある。そうすることは決まっていたし。最後にどうなるかも分かっている。分かっているというより元々原因と結果はひとつなのだ。しかしそこから上の次元に何かが流れてくることがある。それを人は愛と呼ぶ。

 

 こんな答えでどうですか?プラトン先生。

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哲学者にも恋の行方は分からない<プラトニックアース> 十三岡繁 @t-architect

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