第7話 上半身の筋肉を鍛えたい、のですね?

『お値段たったの、4万 “マナ”。 貴方の持つ、“誠意”、次第よ。 どう?』



「床を傷めないよう、マシントレーニングの必需品、トレーニングマットを、2セットも、付けてあげるわ。」

 

 広い礼拝室の片隅に、正方形で、パズル状のマットが山と積まれている。

 この筋トレマシンの大きさだと、2セット分のマットがいるらしい。

 つまり、30cm四方のマットが、12枚必要なのだと彼女は言った。

 

「もちろん、エターナル・ファイティング・ロード工房の純正品よ?

 今なら筋トレマシンに、マット2セットを合わせて、お値段たったの5万“マナ”。


 こんなに、安くしていいのかしら。

 お姉さん、“大赤字”だわ。」


 豊満な胸を持つ“修道女”は、頬に手を当てて、困ったような、素振りを見せる。


 修道女は、実際に試してみましょうか、と言って、奥へ少年を案内した。


 彼女は、慣れた手つきで、折りたたまれた筋トレマシンを、広げる。

 少年でも、簡単に展開できることがわかる。



 『インクラインベンチ』は、上半身の筋肉を鍛えるための、家庭用のマシンだ。


 折りたたんだ見た目は、2個のアイロン台を背中合わせに、くっつけたようだ。


 広げると、“ベンチプレス”で、使用するような、筋トレ台になる。

 3段階の切り替えで、様々な筋肉の部位を、鍛えることができる。


 少年は、“腹筋”を鍛えるモードに切り替える。

 足を固定する、ローラーも付いているので、“腹筋”もできるのだ。


 少年は、すぐにベンチには座らず、屈伸などの、ウォーミングアップを始めた。 


「素晴らしい! いい“心がけ”ですね。良い、仲間と巡り会えたようですね。」


 

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【異世界ダンジョン】皆がアンデッドになった古の廃都で、その少年は、まだ戦えると信じていた。【ボーイミーツガール】 読んで頂けたら、うれしいです! @KEROKERORI

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