第9話 何者なんだい...?

「君は...何者なんだい...?」


 やっぱりそう思うよね〜それには深いわけがあるんですよ〜なんて言えない。流石にそれを言ったらちょっと危険な気がする。


「やだなぁ〜ただの六歳...じゃないかも...」

「あぁ...やっぱただの人じゃないんだな。」

「失礼ですね。それよりもなんで殴ろうとしたんですか?あ、今攻撃しようとしても私自身本体じゃないので。」

「本体...?」

「私はあなたが殴った私の分身と同じ。つまり攻撃すれば消えます。こうやって喋ってるのも遠隔操作です。」


 ちなみにこれは嘘だ。分身は二人同時に創れない。

 だが、それを知らないバンバンは


「そうなのか...つまり殴れば君の許した情報までも聞き逃してしまうということか。」

「そういうことです。物分りのいい人ですね...」

「それよりも、敬語をどうして言えてる?どうしてそのように大人しく立ち回れてる?なぜなのだ...???」

「さぁね〜...まぁ本題に戻るとしますね。私が何者なのか...私は魔法使いです。」

「...魔法使い?そんな非現実的な存在が...君だと...?」

「そうですね。試しに見てみますか?」

「何を...?」

「魔法をですよ。」

「あぁ。出来るならよろしく頼む。」

「わかりました。じゃあやりますよ?」


《擬人化》


「...?何も変わっていな―――いや、変わっている。」


 バンバンは手を見ながらそう言った。それもそのはず、人になっているからだ。


「これが...自分が...もう一度...人に...?」

「...どうしt...あ。」


 そうだった。彼は人の頃の記憶がある。

 その記憶だが、もう二度と人間になれない。だから人間については諦めた。

 自分が人間じゃないとわかったときは酷く暴れていたと原作では描かれていた。

 ということは―――


「もう一度...化け物じゃない人生を...送れる...!?」(´;ω;`)


 感動して泣いちゃうわけで...


「な、泣かないでください!?」

「本当にありがとう...一度は殴ろうとしてしまったのに...」

「...大丈夫ですよ。でもちょっと君は計画があるんだよね?その通りに進めてくれない?」

「...え?」

「本来は私を殴ってカードキーを奪って...って感じだったでしょ。その通りにやってって言ってるの。」

「え、せっかく計画を阻止したのに...それに君は分身だよな...本体はどこにいるんだ?」

「あはは...あれは護身の言葉。それに、計画通り進行してほしいな。」


 原作どおりに進めたほうが他のキャラに出会えるかもだしね。


「...そうか。わかった。じゃあ気絶させるよ。」

「わかった。」


 私が後ろを向いた瞬間強い衝撃を受け、私の意識は暗闇に落ちた―――

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魔法使い幼女は皆と仲良くしたい!なのでホラゲに迷い込んでもその考えはやめません!死を覚悟して仲良くします!! 空野 猫 @soranoneko

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