第3話 入学試験②

部屋から出てきたはいいものも誰もいなかった。

「あれ?ちょっとはいそうだと思ったのに。」

モニターが言っていた通り本来最上級魔法は、まあまあ時間がかかるものか?

他者と比較しないとわかんないな。


10分ほど待つと、いきなり扉が1つ開き、少女が出てきた。

「あれ、まだ君1人かな?」


髪色は太陽の光を吸い込んだようなきれいな純白で、綺麗にまとめてたらしている。

服装は肩口が出ていて、上下どちらも全体的に白い服だ。


そして、最大の特徴は目だ。

なんの二眼かは分からないが、両目とも黄色になっている。

二眼は、制御することで自然と元の色に戻る。

そして、黄色の色が元の目の色などこの世界でも彼女くらいだろう。

俺の場合、想創眼使用中は緑とピンクが混じったような色になるが通常時は黒だ。


「そうだね。まだ誰もいない。」

「にしても、速いねー!何分早かった?」

「いや、そこまでかな。せいぜい10分くらい。」

それを聞いて彼女は驚いたような顔をする。


「まじかー…最上級魔法は自信あったんだけどなー…」

「ところで最上級魔法は同時発動するのは普通?」

「え?同時発動なんて校長でも無理じゃない?」

え?まじ?なんかさっきから聞いて察してきたが、

俺って結構やばいのか?


「まあそこはいいや。それより気になるのは…」

そう言って彼女の目を指す。

「それは二眼の制御不足なのか元の色なの?」

すると、聞かれると予想していたのか特に驚くこともなく彼女は返した。


「それねー…どっちもあたらからずって感じかな。」

聞かれたくないような感じだな。

すると彼女は話題を変える。


「それより!在校生対戦勝てると思う?」

「余裕」

「まあ、そういうと思った。」


すると扉が徐々に開き始めた。

そろそろ20分か。

そうして、20分きっちりで試験は終了した。

最初と比べると、半数くらい減ったか。


「じゃ。また後でね。」

「また試験終了で会おうか。」

「私まで勝つの確定になってる…」

俺ほどじゃなくとも彼女も結構強いはずだ。

おそらく在校生くらい余裕だろう。


「まあそれはいいとして。それより…」

彼女は一拍あけてから

「不正には気をつけて。」

そう言って彼女は離れていく。


どういうことだ?俺に…ではないな。

在校生やらにか?

「まあいいか。」



◉◉◉


次は大きな闘技場のような場所へ来た。

そこには受付嬢がいてルール説明を始めていた。

「これより第2ステージを始めます。」

一旦周りを見てみると観覧席があり、多くの人で賑わっていた。


「ルールはまずABCDEにわかれます。その後、在校生とペアを組んでください。

勝ったらあちらにある扉に進んでください。」

そう言い、受付嬢は右を指す。

「終わった方は観戦も可能です。」


「勝利方法は相手を行動不能にするか、殺すかのみで、その他では一部を除き勝負を破棄できません。」

なるほどな。死人が出ても問題ないと。元々在校生も殺されたらそいつが悪いという方針なんだな。


「それでは各位置に移動してください。」

俺のグループはCか。あの少女はどのグループか?

というか名前を聞くのを忘れたな。後で聞くとするか。


そうしているうちにペア決めに進んでいた

「ペアを組んでください。」

誰と組むか。まあ最悪誰でも勝てる気がするからいいけどな。


ん?なんか近づいてきているやつがいるな。

外見は金髪にピアスに、タトゥーと、どうみても不良だな。

そいつは俺に話しかけてきた。

「おい、お前なんか第1ステージで1番で出てきて、かつモニターを壊したんだってな。」

「まあ確かにそうだけどどうしたかな?」

面倒くさそうだな。

「お前、ペアを組め。」

すると、外野が騒がしくなる。


「あいつ終わったな。」

「成績がいいやつを見つけてはボコして退学させるやつだぞあいつは。」

「あの校長の子供だからってあれはないよなあ。」


あの校長の子供か。にしては弱すぎる。

不良は笑いながら俺に話しかけてくる。

「まあ逃げるのもいいが…」

「いや、やろう。」

不良は面白がるように言う。

「いいのかあ?俺に負けたら…」

「大丈夫だ。」


俺は一拍あけて、


「調子に乗ってるやつにボコされる方がメンタルが削れるだろ?」


──────────────────────────────

あとがき

今日はないです。すいません。

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