第2話 入学試験

聖魔学院入学試験にて。

「さていくか。」

深呼吸を1つし、会場に入る。

…さすがに全員が二眼持ちか。

にしても俺の目、制御しないとやばいから本気出せないなぁ。

まぁ最低限入学できればいいかな。


「ギーク・ラギドーラさんですか?」

受付嬢に聞かれる。

「はい。」

「会場はあちらになります。10時から開始なのでそれまでは休憩、練習など好きにして大丈夫です。」

会場内を紹介しながら言われた言葉に1つ疑問を覚えた。


「今は9時55分ですが?」

そうだ。あと時間まで5分なのだから時間などない。


なのに受付嬢の好きにできるという言葉の意味が分からなった。

それを聞いて受付嬢は、はぁと、ため息を1つついた。

「5分もあれば時間概念に作用し、数時間に伸ばせるでしょう?」

ああ、そういうことか。


主な魔法で思いつくのは【時間遅延】か【間隔地帯】とかか。

要は、時間を使う部屋のみ伸ばすか、自分の動きを早めて数時間分の練習をしろということか。さすがは、聖魔学院。もう試験が始まってるようなものだ。


簡単に言うと時間など自分で解決しろ、できない?ああ、ぶっつけ本番いけよ。


という意味だ。

しかも時間に作用する魔法は、どれも最上級魔法に位置するんだけどな。

それも含めてこの時間か。

「わかりました。それでは。」

そう言って練習部屋に入る。


「とりあえず…【時間遅延】。」

魔法陣が浮かび上がり、周囲が色褪せた。

「時間効率は…50倍か。」

まあ約4時間あれば十分だ。

あとあれもやらないとな。


「【物耐強持】」

すると、部屋の壁に赤い宝石のようなものが出てきた。

これは俺が創った魔法で、俺の力を出しても耐えられるくらいの物体で出来てる。


「さて、練習するか。」

部屋に魔法陣やものが飛び交った。



◉◉◉



十分に練習できて部屋から出てくる。

時間は…あと15秒か。余裕だな。

「【在場転移】」

すると先程いた会場についた。

【在場転移】は、これまでいた場所へ好きに戻れるというものだ。

これは世界に公開したらすべての移動手段が変わると思っている。

まあ出す気ないけど。


しばらく待っていると、前方にある台の上に若い年の青年が現れた。

「みなさん、今日はお集まりいただきありがとうございます。」

青年はこちらを見てからそう言う


なるほど。あいつが校長か。

どうみても魔力の桁が違う。けどあれ俺より下じゃないか??


すると隣の奴らがボソボソと言った。

「さすがは、校長だ。歴史上最強の話は本当そうだな。」

「まあな。流石はネイランド家の領主だ。」


ネイランド家?聞いたことがあるようなないような…。

あれか?なんか寿命が通常の人間の3倍という噂があった気がする。

ということはあの青年の見た目をしといて実際は60歳くらいなのか?


「ああ、遅れてすまない。私の名はラズル・ネイランドだ。今日はよろしく頼むよ。」

ラズルか。それは聞いたことがあるな。

確か、

最上級魔法行使数1位、ソロ上級ミッション最年少クリアなどの逸話があると聞いた。


「それでは、始めてもらおう。」

そう言うと後ろにあった扉が開いた。


「これより第200回聖魔学院入学試験を始めます。

 受ける方は、門をくぐり、1番ルートへ移動してください。」


言われたとおりに進むと個別部屋があったのでそこに進んだ。

すると中にあったモニターに

「最上級魔法を5つ20分以内に使用しなさい」

と言われた。

「?1分で足りるだろ?」

最上級魔法など1つ5秒程度で行える。

そう言っても

「最上級魔法を5つ20分以内に使用しなさい」

としか言わない。

「まあいいか。」

そう言い、魔法陣を構築する。

「それじゃあ同時に使ってみるか。」

そうして、魔法陣に魔力を流し込む。

「【爆炎煙火砲】

 【強制爆発】

 【地核原意】

 【最倍幻想】

 【限界維持爆発】」


太陽のごとし日が飛び、地面は爆発して、部屋の壁は破壊因果を自発し、崩れ去り、

幻想世界に部屋が隔離され、俺の力が数百倍に膨れ上がる。


そして、モニターを見てみると、

「困ったなあ。壊しちゃったじゃん。」

モニターなんて原型などないくらい壊れていた。

「ん?一応クリア判定になってるな。じゃあいっか。」

そう言って少し失敗したなと思いながら部屋を出た




──────────────────────────────────────あとがき

どうもFANGU244です。

再投稿まで思ったより時間少なかったです。

またあしたもできたら投稿します。それでは!

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