眼光描く
AI
第1話 想創
魔法や剣が飛び交う世界のある一つの家で赤子が生まれた。
「おぎゃーぎゃー」
…ん?ここどこ?なんかの家だけど…
「やったわ…あなた」
「すごいぞリナ!」
この2人の男女が親か。
にしてもここどこだ?てかまだ生まれてすぐなのになんか俺考えられるし。
てかなんか目がずっと光ってる気がする…
!?上になんか水の塊がでてきた!?てか降ってきてね?
2人気づいて!!
「この子の名前は何にする?」
「もう決めてたんだ。男の子ならギーク、女の子ならアイリってな」
「じゃあこの子はギークね」
あ…だめだこの親俺1人以外見てねえわ。
そんなこと言ってるうちに時間は過ぎて…
ザッパーン!!
「「へぶっっっ!?」」
俺の人生は水を浴びて始まりました。。。。
◉◉◉
生まれてから1ヶ月…
この世界についてまあまあ知ったが
この世界は魔法を使うのが普通らしい。
そして稀に生まれるのが二眼持ちというもので、場合によっては世界を支配することができるほどの力があるものもあるらしい。
俺が持っていたのは【想創眼】。
名前は勝手につけた。そしてこれが厄介で、なんでもこの二眼やろうと思えば想像したものを何でも作れるらしい。俺が生まれたときに水が降ってきたのは、赤子の体が無意識で泣こうとしたので涙を思い浮かべ上に水を出した…というのが俺の仮説だ。
まず二眼自体1000人に1人くらいの割合で珍しいのだが、普通の開眼は15歳からで早い人で10歳ごろからなのだが、生まれてすぐ開眼は歴史にもないらしい。
この辺が俺が生まれてから知った情報だ。
ん?なんで俺がたった1ヶ月で色々できるかって?
何故か俺は生まれてすぐに自我ができて、言葉はすぐに身に着けて、今では歩けるようになった。
親2人にはめちゃくちゃの天才と思われている…いや普通生まれて1ヶ月で歩けるようになると本気で思うか??
そして、何より困るのが…ずっと目が光っていてなんか創造されちゃうことだ。例えば、「どんな人でも魔法が完璧に使えるようになる杖」というのを考えると実際にそれが出てくる。まじで思った性能になったし。まあそれは売ってもらったが、店の人に作り方を興奮して聞かれて、うろたえてた母を思い出す。
一応いうと、
母の名がリナ・ラギドーラで、
父の名がリオル・ラギドーラだそうだ。
まあとりあえずまとめはこれくらいにして。
今日はあることをしようとしているのだ。それが【成長薬】を創るということだ。
体の成長を1ヶ月で1年分にするというものだ。いつまでも子供の体じゃあ不便だしな。
「じゃあ今から始めるから入ってこないでね。」
軽く注意をしておく。
「あぁ…だけどなぁ…もうそれを創ったらお前の可愛い時期があっという間に終わっちゃうんだろ?もうちょいその体でいないか?」
リオルは悲しそうに言う。
「そうよ…まあギークちゃんが大きくなりたいのならいいんだけどね?」
リナが尋ねるように聞く。
これだ。1ヶ月一緒に過ごして思ったことは両親はひたすらに子想いということだ。
なんかしたいときもいちいち俺にどうかを聞くし、俺がしたいことを何でもしてくれる。良い親だと思うのだが…まじで慣れてくるとむしろ気にしすぎだろ!!とおもうこともしばしば。
「大丈夫だよ。しかも15歳相当の体じゃないと聖魔学院に入れないしね。」
聖魔学院。全魔法学院の頂点にして原点で、
魔法の使い方から、魔力の増やし方など様々な講義や、
模擬対戦から様々な世界的な大会の開催など誰もが1度は入りたくなる場所だ。
しかし、難儀なのが入学条件だ。
最上級魔法に位置する魔法の5つ以上の行使。
学院に通っている生徒との模擬対戦で勝利。
あと1つ二眼持ちという条件で大半が落ちるが、これは俺は達成している。
「…わかった。がんばれよ。」
笑いながらリオルが承諾をくれる。
「私もギークちゃんが決めたなら止めはしないわ。」
リナは即答してくれる。
「ありがとう。」
そう言い残し部屋に入る。
◉◉◉
約1年後。予定通りに俺は15歳といっても疑われない体にはなった。
【成長薬】は成功したが、1度成長速度を止めるために【退化薬】を創造し、服用したため2度と成長作用には手を出せなくなった。
まぁ滅多に成長を早くする機会などないから問題なし。
そして運良く体の成長終了と同時期に入学試験受付が開かれていたので希望し、明日試験をすることになっている。
外に行って空を見ていると父が近づいてきた。
「緊張しているか?」
リオルが遠慮がちに尋ねてくる。
「いいや。まったく?」
当たり前とでも言うように俺は返す。
「天才はいいなぁ。」
その言葉に俺は疑問を覚えた。
「そういえば、聖魔学院について話すといつも羨ましがるけどあれってなんかあったの?」
それを聞いて父は
「…少し昔のことを話していいか?」
「いいよ?」
そうして天を見ながらぼんやりと父は話し始めた。
「実はなぁ、父さん昔聖魔学院に入学しようとしたんだ。」
それを聞いて俺は驚いた。父の職業はギルドのマスターだ。
といってもこの世界でギルドとは冒険者以外には知られていないと言っても過言ではないほどの知名度だ。だだの依頼を発信する場所で戦うことなどない。
そんな俺の反応を見て父が笑いながら言う。
「そりゃ今の俺を見ただけだと意外と思うかもしれないが、いっちゃうと当時の俺は結構強かったんだぞ?最上級魔法も5つ使えたし、在籍生徒にも勝ったし。だけど…」
「二眼か?」
「そうだ。俺には二眼がなくて試験は落ちた。おかげでもう疲れて今はこんな有様さ。それでも母さんに会えたから良かったちゃあ良かったけどな?」
そんなふうに言う父に俺は思ったことを言った。
「入れなかったのに後悔はないのか?」
「ないさ。」
即答した父にやっぱりと俺は思う。
「俺に入ってほしいか?」
「ん~どっちでもいいんじゃないか?」
「そうか?俺が仇とは言わんが代わりに入ってほしいという気持ちもないのか?」
考え込んだようにしたあと父ははっきりと言った。
「どんなふうになってもお前の人生はお前が決めるんだ。両親なんておとなになった子には不要さ。」
実に父さんらしい回答に俺は笑って
「一応まだ1歳くらいだけどな」
「まぁ確かにな!」
お互いに笑い合う。
1つ父さんについて知れたなとすっきりしてその日は寝れた気がする…。
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あとがき
どうもFANGU244です。今回初めての小説投稿だったけどめっちゃ書いてて楽しかったです。毎日投稿はきついかも知れないけど定期的に投稿していきます。
それでは!
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