家族詐欺

第1話 家族

2004年4月

鹿児島県に1人の男の子が産まれた。

名付け親は父親で、かなり気に入ってる。

ただ物心ついた頃には父親はいなかった。

その男の子の他とはちょっと違う家族の話だ。

まずは、家族構成から話そう。

離婚しているため、父親は省く。

母、兄、僕、叔母

この4人で生活を共にしている。

母は誰よりもポジティブで僕達にすごく優しく全て自責にできる大人の女性だ。

兄は面倒見が良く、家族愛の強い、頼れる男だ。

まぁ僕は普通の19歳だ。高校中退して、すぐ働き始めた。

おばあちゃんは無口で優しい愛のある方だ。

みんな仲良く、常に一緒にいて、毎日食卓を囲む仲だ。

とんでもなく貧乏だが、それでも楽しい。

欲しいものは昔から買えないが、かなり楽しい

贅沢はできないが、なかなか楽しい。

ガス、水道、電気は止まるが、普通に楽しい。

それも全て、優しく常にポジティブな母親のおかげであり、なんとか生きれてるのは、頼れる兄貴のおかげでもある。

僕はいつか金持ちになって、この家庭をある程度裕福にさせてあげたい、

いや、普通の生活だけでもさせてあげたいとおもっていた。

そう。そう思っていた。そのつもりだった。