第3話 更新 Ver.2 「これってルール適用外なんじゃないですか?」

さっきから周りはすっごく賑やか・・・

まぁ確かに、これだけ神秘的な演出をされたら、

暇を持て余すことはないよね。それにしても不思議な世界だな〜〜


なんて考えながら、自分が置かれている状況を理解できないまま.....

流れる音楽のリズムに乗り、

 ラ〜ラ、ラララ〜ラ〜ラララこの世界〜〜〜〜〜♪ 私は〜〜ここに〜〜〜♪

 ラ〜ラ〜ラララララララココロのかけら〜〜〜〜♪

って、勝手に歌詞をつけて歌っていた。

ん・・・それにしてもここから一歩も動けない・・・



と、突然後ろから・・・


「やぁ〜、あなたは正規にログインしていないね?」と声がした。


え!?? 誰か話しかけてきた? 心の底から訴えた甲斐あった〜〜。

それか私の即興の歌の力??


なんて思いながら、私は振り向いた


「ええ〜〜〜、何その容姿!!」驚きと、ん?驚き!? 

あっ驚きだけだこの感情は!


その何かは、大きさにして直径2mくらいの球体で、球体には突起物があちらこちらについている。その突起物は不規則に上下していて、なにやら煙がシュッシュと出ている。

球体は原子核のようで球体の周りを何かが飛び回っている。

そして、球体から足?みたいな何かが2本飛び出していた。

これは何かの乗り物??


驚き過ぎて、、

「・・・・・・何?」誰なのか何かのわからず、、

思わず何って聞いてしまった。


「あー、ごめんね。驚かしちゃったかな?」

「たま〜に、正規の方法でログインしないプレイヤーがいるので、パトロールしているんだよ。」

「あなたは、正規ユーザーじゃないんで、身元の確認をね。」


いやいや、、、私が聞きたかった答えは、

「その姿は、何??」ってことで、その答えを知りたかったんですけど・・・


でも、何?

また、ここでログインってワードが出てきたぞ、

しかも、私は正規ユーザーじゃないって・・・


「すみません。まだ慣れていないもんで・・・」

ん〜、これで答えになっているのか?と思いつつも私は答えた。


「いえいえ、結構ですよ。とりあえず、身分を証明できるIDかなにかを表示してもらえますか?」


ちょっとまってくださいよ、お兄さん。お兄さんであってる??

 いやいや、そんなことより。

私は何に転生しのか、理解できてないのに、身分明かせとか無理ゲーなんですよ・・・


「すみません。何も持っていないんです。」

私は、どこまで自分の状況を素直に話して良いのか、迷っていた。

一度死んで転生してこの惑星に来たこととか、

地球が滅亡しそうだから、何か解決策を探しに来たとか、

そんな事を話したら、未来が変わり、私は地獄に・・・


「すみません。なにも覚えていないないんです・・・」

「目覚めたら、ここにいました。」

ここは、記憶喪失の振りをするしかない!!!


「あーー、と、言うことは、転生組ですね。」

「普通ならIDが自動で表示されるんですが、

あなたはIDがまだ発行されてい・・・」


えーーーーーー!!、そんな〜〜〜〜〜。。また、あの世とこの世の境目なの!?


あれ?違う?

転生組ってことは、この何かさんは、私が転生してここに来た事を知っている?


「あなたは何も覚えてない様ですので、簡単に説明しますね」

「あなたは肉体を失い、意識だけが残り、その意識がこの惑星に飛ばされたのです。」

「こちらの世界では肉体を必要としない世界が存在し、

 あなたはいま、この世界に転送されてきました。」

「これから、仮の体となるこのカプセルを用いて、あなたは可視化されます。」


ってことは、私は今、意識だけの存在なのか。

と言うより、なんでこの何かさんは、そんなことがわかるんだ?

さっきの天使と同じベクトルに存在する何かさんなのかな?


不思議ちゃんになり過ぎて、だんだん驚かなくなってた私。

何かさんの話を聞いていて、ふと気になることが・・

恐る恐る・・・

「あの〜、ここはいま何年ですか?」

どのくらい過去に戻ったのか、自分の知りうる情報がどの様に影響しそうなのか、、

気になった。


「年代?ですか、そうですね、何年かってことで言うなら、今は3423年です。」

と、何かさんは答えくれた。だが・・・


 驚かないってさっき言ったばかりですみません・・・・


「え〜〜!!!! まじでー!!え〜〜〜〜〜うっそ〜〜〜〜〜〜〜!!! 

 ここは、未来......?」



「そうみたいですね。それだけ驚くってことは。」・・・


「話を進めていいですか?」


「それでは、このカプセルの中から1つ選んで、仮の体をゲットしてください。」

「このカプセルにはこの世界で活動するためのニューロンが組み込まれています。」

「そのニューロンとあなたの意識が融合して初めてこの世界に転生し、

 活動することが許されるんです。」


ほえ〜、あー、だから私はここから一歩も動けなかったのか・・・・


何かさんは自分の周りをくるくる飛んでいる玉から

 5つ選び、前に並べて、

「では、どれか一つを選んでください。」


神秘的に光輝く玉は幻想的で綺麗だった。

ん?何か見えるな...

輝く玉には何やら文字が書いてあった。

ん?これは名前?


 黄色いカプセル ゴルフのパター

 青いカプセル 黄色い帽子

 紫のカプセル SMプレイ用のムチ

 赤いカプセル ガメラ

 桃色のカプセル 桃から生まれたかも知れない桃太郎


 うわぁ。何これ?? どれも嫌なんですけど...

 ってゆーかこのラインナップ、ハズレのガチャみたい....何よこれ....??


「そろそろ、次のパトロールに行かないといけないので、

 どれか選んでもらえますか。」


 えーー、これだけ?? たったの5択・・

 しかも、1つ以外は人じゃないじゃん・・・・いや、全部人じゃないかも...!?

 ん〜〜〜〜、5つあるけど、選択の余地なしか・・・


「んじゃ、ピンクにします。」


「桃色ですね。」と言った瞬間。私の体は桃太郎のコスプレを着ていた。

 さらに、桃太郎の記憶とともに・・・

 その時、私の目の前にIDPrincess PeachP.Pが表示された。


「無事、転生されましたね。では、私はこれで、この世界を楽しんでくだいね!」

 そう言って、何かさんはどこかに飛んでいってしまった・・・



 それにしても、全然謎のままなんですけど・・・

 桃太郎とかログインとか、

 そもそもログインっていうくらいなんだから、ログアウトもできるのかしら?

 それに何よ、あのSMプレイのムチって・・・

 そんなの選ぶ人いる??

 それに、桃太郎も桃から生まれたしれないとか・・・

 と疑問が渦巻いていたら、

 私の周り?空間の景色が少し変化した?


 私の周りには、何やらゲージやら文字やら浮かびあがっていた。

 レベル:0/10000

  スキル:0/1000

  シナプス:1/10000

  魔力:0/10000

  体力:10/100

  行動力:10/100

  特殊能力:20/1000

  転生:10001/10000

  運:1/1000

  歴史:0/1000

  奇跡:0/5


  ログアウト 不可


いろんなゲージが並び表示されているな・・・

しかもレベル全部低っ・・・・

なんだろう、この景色、360°のVRゴーグルつけてる感。


それより、この奇跡ゲージってなんだろ?

まだ0個だけど、これって奇跡を起こせるって能力のことかな?


すると、頭の中で別の人格が話し出した。


「はい。その通りです。

奇跡を獲得するために必要なミッションはこの5つになります。」

 ・転生数が1万回以上のプレイヤーを三人仲間にすると1つゲット。

 ・歴史上最も偉大な人物の裏方千人と会い、

  その功績を嘘偽りなく書簡にまとめ出版できたら1つゲット。

 ・レベルが10000のプレイヤーを一人仲間にすると1つゲット。

 ・旅の途中で現るヴィランを殺さず仲間にできれば1つゲット。

最後の一つは現段階ではシークレットです。今後のお楽しみです。


と、別の人格の声と共に、

私の目の前にすっごくスタイリッシュにミッションが表示された・・・


ってことは・・・


私は、天使が言ってたルールを思い出した...


この奇跡のスキルをゲットしたら、天使が話していたルールも適用外ってことになるのかな?


また別人格が、「はい、その通りです。」


おーーー、話は早い!

それなら、私と同じ1万回転生している人を探せたら楽勝じゃない?!

私はすでに1万回しているから、あと、二人!

それか、1000人の裏方も悪くないな。

でも、どうやって過去に行くんだ…?

よし、とりあえずは仲間を探しに行くか!


その時、遠くで青く輝く稲妻が一つ光っていた・・・





シュッ! シュッ! シューーーン! シュッ! 光の速さで駆け巡る音。





先ほど、稲妻のように青く光り輝いていた場所に、

また意識だけが転送されてきていた。


パトロール隊員が彼の意識にアクセスしていた。

「やぁ〜、あなたは正規にログインしていないね?」


彼も先ほどの彼女と同様に自分の状況を理解できずにいた。


パトロール隊は、先程とほぼ同様に一通り説明し、


最後にカプセルを5つ並べた。


 黄色いカプセル ゴルフのパター

 青いカプセル 黄色い帽子

 紫のカプセル SMプレイ用のムチ

 赤いカプセル ガメラ

 緑のカプセル 豆電球


なんだこれ、何かの暗号?? 彼は戸惑いつつも、、

「えっと、んじゃ、レッドにします・・・」


「赤ですね。」と言った瞬間。

彼は青い炎に包まれ、体は袴を纏い、

腰巻きには伸び縮みする釣り竿が、

懐刀ふところがたなのように刺さっている。

背中には巨大な水鉄砲、そして亀の上に乗っていました。

と、同時に彼の前にIDURASHIMANU.Mが表示された。


その時、赤く輝く稲妻が遥か遠くで光った。


「無事、転生されましたね。では、私はこれで、この世界を楽しんでくだいね!」

 そう言って、パトロール隊員はどこかに飛んでいってしまった・・・


彼は浦島太郎の意識とシンクロしていた。


彼のゲージは


 レベル:0/10000

  スキル:0/1000

  シナプス:1/10000

  水力:100/10000

  体力:15/100

  行動力:10/100

  特殊能力:20/1000

  転生:10001/10000

  運:1/1000

  歴史:0/1000

  奇跡:0/5


  ログアウト 不可



ほう〜、奇跡は可能か・・・



彼もこの世界で旅人となるのか・・・




稲妻のように赤く光り輝いていた場所に、

また意識だけが転送されていた。



 ナレーション

 この世界は実在する世界なのか、

 それともここはゲームの世界なのか。

 意識だけが転送される人。

 謎は謎を生み、新たな物語が始まろうとしている。


 そして、彼と彼女は奇跡を起こすために、仲間さがしの旅に出る。


 先ほどから流れていたキャンディード序曲が変調し、

 ロック調に変化した。

 風と共に流れていたデジタルコードは弾け飛び、

 噴水の水は鋼のような色に変わり、

 鋼にはおびただしいコードが現れては消えていた。

 それは、新たな冒険を祝福しているかのように二人の鼓動と同期していた。



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転生します!その一番大きな惑星に飛ばしてください!【転生して過去の地球に戻って、未来を変えたら地獄行き、 新たな惑星に転生したら、 何に転生するか不明⁈】 斜目 卯枝子 @nanameue

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