第7話 冒険者ミロク

冒険者ギルドにミロクと来て二週間経過した、思いのほか才能が高く子どもというには成長がはやく、年齢的な物で最低ランクのEランクから上がってないものの、ステータスとしては非常に高くなっている。


ステータス


龍堂ミロク


年齢9


職業

冒険者


所属ギルド

悪逆の都クーロン


レベル30


装備

ミスリルソード

火喰い鳥の革鎧

ブルーマント

白のガントレット

祝福のズボン

幸福のブーツ

経験の加護のネックレス


効果

ミスリルソード

魔力伝達10倍

魔力消費5%カット

火喰い鳥の革鎧

火炎系防御10%UP

火魔法威力10倍

白のガントレット

状態異常50%カット

祝福のブーツ

HPMP5%常時回復

幸福のブーツ

レアアイテムドロップ率10%UP

経験の加護のネックレス

経験値取得%UP


HP2000

MP950


攻撃力450

防御力600

魔力1000

知力3000

かしこさ1500

器用さ999

運9999


スキル

剣術レベルMAX

剣闘技レベルMAX

格闘術レベルMAX

祈祷術レベルMAX

応急処置レベルMAX

喧嘩技レベルMAX

回復魔法レベルMAX

身体強化レベルMAX

水魔法レベルMAX

火魔法レベルMAX

土魔法レベル9

風魔法レベル5

光魔法レベル1

雷魔法レベル1

闇魔法レベル1

成長超倍化

魔法高速取得

武技高速取得

話術レベルMAX

商売レベルMAX


固有アビリティ

無垢たる楽園



称号

聖魔の息子

導きの魔女の息子

英雄神の息子

転生と運命の神の息子

賢神の孫

英雄の弟

女帝の弟

種族越えし末弟

呪いに愛されし少年

祝福に愛されし少年

神々の注目

無垢なる少年

無垢と福音の加護

創造神の加護

異界で育った魂

人たらし

商売上手

戦闘狂

ジャイアントキリング

魔法狂

学び上手



許可をもらってステータスを確認したら二週間でレベル1からレベル30にあげる事も驚いたし、俺が教えたけでほとんどの魔法を習得するし、剣術とそのうえのレベルの剣闘術までマスターするとか末恐ろしい。しかもこの街の曰くつきのドワーフの頭目とかと仲良くなってすごいレアな装備も作ってもらってお兄さん心配だよ、ステータスなんてもう上級レベルの冒険者と遜色ねえぞ、俺が教えてる他に冒険者の皆様に色々教わってるし、まあ悪い影響はなさそうだが、なんかゴブリンキングとか単独で倒してるのにびっくりだよ。



「アキラお兄ちゃん、どうしたのぼっとして」


「ああ、ミロクの成長に喜んでたとこ、固有アビリティまで取得したんだなあ」


「うん、わかんないけど、なんか色々と魔物がいっぱいいていじめられてる子がいたから、その子を護んなきゃってなったらなんか世界が白くなったー」


「・・・世界の理を無視して発動する生物が研鑚の果てに使う一つの究極の能力なんだけどなあ、世界を自分の領域に落とし込む、それを9歳で会得しちゃったかー」


アキラはははと笑うと


「うちの弟君は天才だね、戦うのは楽しいか?」


「うん、強くなるの楽しいよ、まだ傷つけるのは怖いけど」


「魔物は知能がある奴以外は基本こちらを傷つけるだけの奴らだからな、心痛む必要はないさ、まあだがそいつみたいにミロクに懐く奴もいるわけだからそういう護りたい奴のために強くなるのは悪くはない」


アキラがミロクの懐にいる小さなウサギを見ながら微笑む。


「しかし珍しいなフォーチューンラビットか、そのウサギは飼い主に幸運を宿すっていわれてるんだが、警戒心がひどくて滅多に人に懐かないんだが」


ミロクの懐でのびのびとするうさぎを見ながら


「まあミロクになついてんなら問題ないか、まあ魔物に襲われてほっとかれていたんなら、群れに戻れないだろうし、どうせ飼うつもりで拾ってきたんだろ、育てれば戦いにも参加きるみたいだし、ちゃんと面倒みろよ」


「うん!」


ミロクは笑いながらアキラに頷くと知り合いの冒険者達にも声をかけはじめた。


「しかしこの都であんだけ人に懐く子どもも珍しいな」


「いたら声かけろよ、ラジロック」


眼の下に隈をつけた不健康そうな男がビール瓶片手にくすくす笑う、だぶだぶな灰色の服を纏い陰気な雰囲気でスキンヘッドの男はどこか近寄りがたい雰囲気をしている。


「ほんとに、お前にも臆さず話かけるミロクに驚いたぜ」


「それは僕もだよ、なんせ子どもに懐かれるなんて事はなかなか人生にはないし、回復魔法や闇魔法を教えるとは思ってなかったからね」


「ほんと、なんでこんな不健康そうな奴がギルド一の回復魔法の使い手なんだろうな、闇魔法が得意なだけならまだわかるんだが」


「見た目で判断はよくないなあ、ミロク君を見習いたまえ、今ではこのギルドのマスコットだよ」


強面の笑みを浮かべる冒険者達を見ながらアキラはため息をつく。


「ミロクは親父とトワさんのいいとこを見事に受け継いでるな、コミュニケーション能力

と人を和ます力か」


「ああ、一度お会いしたがお二人ともよい御仁だったねえ」


「まあなー、その分、この街を知らないアホがミロクにちょっかいだしたらとおもうと、怖いな」


「ああ、少なくともこの街の冒険者ギルド、ドワーフの鍛冶組合、クーロンの顔役、エイジ街長とその一族が敵にまわるだろうねえ」


「ちょっとまて顔役とも仲良しなの初耳だぞ」


アキラはラジロックと呼ばれた男に顔を向けると


「ああ、なんだかんだ、歓楽街の大娼館のマダムと商業区の大商会の御曹司、錬金術の大賢者あたりとは仲良くしているはずだよ、シシリーギルドマスターとのお散歩で仲良くなったとかいってたかな」


「俺の知らぬ間に、どんだけ過保護なんだよ」


「なんだかんだ、君んちに派遣された燐火ちゃん含め彼女の部下達にも可愛がられてるらね、君の弟君、人をたらしこむ天才だな」


「才能があるのはいいが、トラブルに巻き込まれきゃいいがな」


「兄として心配なのはわかるが、この街で顔役に気に入れられ、君臨するこの街の頂点に保護の対象にされ、大陸を滅ぼす力を持つ兄がいて、冒険者ギルドが味方つく、なかなか問題起きないと思うがね」


「そうだなあ、まああいつもミロクの事を気にかけてるからな」


「君の相棒も気にかけてるら問題ないさ、それにあそこまで成長する少年を止めるのはもったいない、君も兄なら見守りたまえ」


「そうだなあ、はじめて会って俺もはしゃいでたかもな、子どもはなんだかんだ育つからな」


「そうとも、よい背中を見せたまえよ、ここは無法の街とはいえ、大人としての振る舞いをやめるとかはないのだから、弟は父や母や兄や姉の背中を見るものだろ」


「違いない」


アキラは冒険者達とはしゃぐ弟を見ながら肩を竦める


「まああのババアが冒険者達と交えて依頼を受けさすと提案した事には疑念はあったが、結果的に協力してくれたからな」


「ここの冒険者達は認められたりがないからね、結果的にミロク君きっかけで皆の仲がよくなったならそれはそれでいいことさ」


「まあなあ」


アキラはそう言いながら頷いた瞬間


「・・・なんでここにいる、バカ妹」


アキラの視線の先には蒼いバンダナをつけ筋骨隆々の巨大な褐色肌にデニムのジャケットと青いジーンズを履き、黒い眼帯をつけた健康的な美女がにこやかな笑みで冒険者ギルドと入ってくると、ずかすかと歩き出しミロクの前に足を運ぶと


「ミ、ミロクかい?」


どこか興奮したかのようにミロクの目線にあわせ


「そうだよ、もしかして」


「そうだよおお!!あたしはローティア!!あんたの言うとこの二番目のお姉ちゃんだ!!会いたかったよおお!!」


そう言った瞬間ミロクを抱きしめ高々と抱え上げる!!


「また愛情豊かな妹様だな」


「まあな」


アキラは額に手をあててはあとため息をついた。

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