第28話 娘と少女とかくれんぼ

「これから、私が鬼をやるから、お前ら、10、数えるまでに隠れろよ。」

私は美希とアオイ——そして少女に指を刺して言ったのだ。

唐突にアオイが言ってきた。


「お母さん——これから、図書館に行かなきゃならないんだよ。だから——。」

「図書室で誰か待ち合わせか———。」

「友達。」

アオイはそっけなく言った。


「真菜が待っているから。」

「だったら、その友達も呼びな——。一緒に相手してやる。」

はぁ、アオイが驚いていると私は話を続けた。

「友達に連絡しな待っててやるから——。」

そう言うとアオイはスマホを持って連絡した。

「真菜からは「面白そうだから行くねー。」と言っていたからくるみたい。」

「んじゃ、話しは決まりだ———。じゃ、お前たちさっさと隠れろ。」


私は手でパンパンと叩くと少女は即座に隠れた——。美希もアオイも——嫌な顔をして、隠れていった。


「もうーいーかい。」

リビングのテーブルで伏せながら数をかぞえていた。


仕事のストレスだらけじゃ、まともな精神じゃ、いられないから、よく休みは旅行や、自分の好きなことは時間をやっているから、久しぶりには、娘たちの相手くらいやってもいいものだと思った。


「もういいなのだ。」

少女の声がし出したので、私は動き出した。

娘たちは、言わなかったが、まぁいいや。

二階に登って美希の部屋に入った。


「うわぁ、母さん、まだ隠れてないだけど。」

「いいだろう——。そんなに本気じゃないだろ!」

まぁ、そーだけどと美希は、頭を掻きながら言った。

「——————で、アオイはどこに隠れたんだ。」

「知らない。母さんが階段に降りた時にアオイが「私、別行動に動く」と下に降りたんだよ。」

「その情報だけでいい、とりあえず下に行くか。」

そうだなーと美希が言った———そしたら。


ピンポーン!

玄関のチャイムが鳴った。美希が先に動いて、ドアを開けたのだ。

「あーお姉さん。」

「真菜さん。お、おはようございます。」

おはようございます。と真菜さんが挨拶した。


「今、かくれんぼ途中ですか。」

真菜さんはニコニコしながら、言ってきた。

「今、アオイを探しているんだ。君も一緒に探すか——。」

私は階段から降りるのを見ていた真菜さんはジーっと私の姿を口を開けて見ていた。


唐突に美希の耳元に近づけて小声で言った。

「あの人——お姉さんとアオイのお母さんですか。———スタイリッシュでイケメンなお母さん出ないですか!」

「そうか。ジーンズと黒のTシャツのすっぴんババアだぞ。」

美希が言うと私はげんこつをくらわした。


「初めまして、アオイの母——。やよいです。よろしく。」

「秋山真菜です!よ、よろしくお願いします。」

そう言うと真菜さんが握手してそしたら美希が言ってきた。


「アオイはどこに隠れているのは分かるの。」

私はずがずがとある部屋に向かってしゃべった。

付いてきな——。いる所分かるから。」

真菜さんと美希はボケーと見ていた。


私の母———。美希とアオイの祖母の部屋に入ったのだ。

「おや、やよい、わたしに何か用。」

「ここにアオイ———。来なかったか。」

「いいや、来てないよ。」


祖母は眼鏡をかけて、編み物を編み始めた。

「母さん、ばあちゃんの部屋に来てないなら、風呂場かトイレじゃないか。」

「いや、ここの部屋だよ。」

私は祖母の部屋をずがずがと入った。


「あ、初めまして、アオイの友達の秋山真菜です。」

「初めまして友達とか少ない子だけど、よろしくね。」

物静かに返事をして、笑顔で言った。

「押し入れ開けるよ。いいな——。」

どうぞ。と祖母は微動だにせずに言った。


押し入れを開けると下にアオイが入っていた。——そして少女も下で隠れてびっくりして転んでしまった。

「アオイ———。婆ちゃんの部屋に隠れるのは卑怯だぞ。なので、アオイが鬼な。」

「ハァー!」

鬼なのだ————と少女はしゃいでいなくなりー真菜さんと美希はアオイと一緒にリビングに戻ったのだ。

私も戻ろうとした時祖母が言ってきた。

「あの子たち、ずいぶん、にぎやかになられたものだね。きっとが来たからかな。」


さーなー。と行って私は部屋出たのだ。


今度はアオイの番、今、五十まで数えている。

私は優雅に自分の部屋に置いてある。私専用の冷蔵庫からケーキを取り出してコーヒーを飲みながら食べていた。

これが大人のかくれんぼってやつだ。


私はコーヒーをすすって落ち着いていると、アオイが「もういーかい。」と言って呼びかけた。

「もういいなのだー。」

まだ少女の声だ——。少女しか返事しないような気がするがまぁいいや。

私は黙って食べていると——。


「おい、まだ隠れてないぞ。」

「うるせー。どーせ、そこまで本気でやってねーだろ。」

また美希が見つかったのか。隣から声がしたのだ。まぁあいつはどんくさいからな。

階段から降りる音がした。


私はいるのはここだよー。とジェスチャーしたが、見えるわけがない。と思いケーキを食べ終わり、コーヒーを飲み干すともう一度コーヒーを飲もうとキッチンにに向かおうとドアを開けたら———美希と———アオイ、娘たちが待ち伏せをしていたのだ。


「そういううことだろうと思ったよ。私たちと遊ぶように仕向け———。自分は高みの見物ってやつかよ。」

「変わってないよな。」

「母さん。少し本気出したらどうよ。」

姉妹とも言い出すと私は笑ってしまい。私は言った。

「んじゃ、あとは少女と真菜さんだね。」

「探しに行くか。」


二人はのろのろと探しに降りて行った。———久しぶりに娘と遊んだものだと私は笑みを浮かべながらあとをついてキッチンに向かったのだ。


———————————————————————————————————


余談だが、一番長く隠れていたのは真菜さんだった。少女はお風呂場に隠れていて、真菜さんは——。アオイのベットの下に潜り込んでいたらしい。


アオイはびっくりして、血の気が引いていたそうだ。


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少女と私たちの日常生活 倉ぼっこ @kuraboxtuko

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