第27話 母と少女
近頃———私の娘たちは妙に元気だ。
いや、昔から元気だったけど、姉妹そろって絡んでいるのは久しぶりに見た。
お互い別々で行動するタイプ。
いわゆる—。私の座右の目「我が道に行く。」だから、私が放っても自分で道をつく手生きると思って私は手を付けなかった。
まぁ、美希のほうは道を作らないみたいだが————。人それぞれだ。
なんとかなるだろう。
ベットから起き上がって階段から降りていくと、当たり前のようにアオイが朝食を作っていた。久しぶりに食べるもんだ。
———今日はごはんとみそ汁と残りのおかず。今まではパンが主食なんだけど、気分を変えて作ったのか。
私は席に座って朝食を食べていた。
「アオイ—。今のも、腕を上げたね。この味噌汁のだし、いいだし取っているなー。」
「それ、ばあちゃんがつくったんだから、私はそれに合わせて、ごはんを作っただけだからなってないよ。」
アオイが朝食を食べながら黙々とっ語り、私は口を濁して黙り込んだ。
「んじゃ、私、学校行ってくるから。」
アオイはドアを開けて、学校に行っていたのだ。
私はいってらしゃいと言って手を振って見送った。
朝食を食べ終わってコーヒーを飲んでいると美希が階段から降りてきた。
「あ、お母さん、今日は休みなの。」
「イヤ今日は午後からだから、一回いwに帰って寝ていようと思っていたから。」
「フーン。」
美希は黙々と食べていたのだ。
※
「らしゃいませー。お好きな席、どうぞ。」
ラーメン屋「サラヤシキ」——。家から、5駅くらいで駅前の近くのラーメン屋———。
今は14時近く、店は繁盛しているが、忙しそうなピークが終わって、少しひと息ついた。
さて、昼飯でも食べるかと思っていると突如、副店長の小太りで坊主の40代くらいの男性———。小森さんが慌てては入ってきて言ってきた。
「店長!いきなり、団体客が入って、手に負えないです!すみませんが———助太刀お願いします。」
そう言うと私は厨房に入り、調理を始めた。
二時間後————。
私は、疲労困憊で席に座ったがこの時間、夕飯のピークなので、少しひと息ついてから水を飲んで、また厨房に行ったのだ。
5時間後———。
私はヘトヘトになりながら、席に着いた。遅めの昼食っても、夜の10時食べ忘れたので。
休憩歯痛の湯飲みコーナーに軽食用のナッツを持ってきた。
小皿から7粒を出して、一粒ずつ食べていた。
そして、冷蔵庫から、ヨーグルトを出して、飲み、再び厨房に向かって行ったのだ。
閉店———。
「お疲れ様です。」
「お疲れ様。」
バイトの子や小森さんが休憩室から出て帰っていった。
小森さんが言ってきた。
「今日も店にいるんですか。」
「あ、伝票整理と今日の売り上げをやらなきゃならないから。」
「本当、無理しないでください、ではお疲れさあです。」
小森たちが帰っていくと私は作業を始めた。
物静かに伝票を整理をしていると、ガタン!と椅子がだ俺たのだ。
ちょっとびっくりしたが、物怖じせずに直した。
ポルターガイストでもないだろう、と私は伝票の続きを始めたのだ。
※
今日も閉店終わりで、私は休憩室で伝票整理をしていた。
ほとんど誰もいなく、静かだ。
黙々と売り上げチェックをしていると、カチっと誰もいない厨房から火がついたのだ。
火は消したはずだ。私は思わす火を消して、事務室に戻ろうとした時。
コンコンコンと包丁の音がして振り向いた。
髪が短く、黒髪で、白い水玉のワンピースを着ている10歳くらいの女の子が不器用ながらネギを1枚1枚切っていた。
私は驚きよりも先に少女の包丁の使い方の下手さが見るに堪えなくて思わずしゃべった。
「子供が包丁持つのはあぶねーだろ。腹を減っているなら、私は作ってやる。」
そう言うと少女はキラキラした目を見てカウンターに座ったのだ。
このネギどっか持ってきたんだ。まぁいい、切ったネギでからのタッパーに入れて調理を始めた。
———————————————————————————————————
ラーメンが出来上がった。虚はノリとか卵とかいっぱいつけた豪華かなラーメンになってしまった。———まぁいいや。
「いただきますなのだ。」
少女は箸を持ちながら黙々と食べていた。猫舌なのか、フーフーと何度も息を吹きながら食べていた。それを見てふと思い出して。
「君は箸使い慣れてないだろ、ほら、フォーク持ってきたからこれでお食べー。」
ありがとうなのだー。と少女が言って箸をおき、フォークでラーメンをパスタみたいに回して食べていたのだ。
———————————————————————————————
「ごちそうさまなのだ。」
少女はラーメンを完食してゲップをし、水を飲んだのだ。
「おいっしかったのだ。またくるのだ、」
と言った瞬間に忽然と消えた。
ラーメンの器を置いてあるから、夢ではない。————だがちょっと散らかっていた。
後片付けが面倒だ。と思って片づけたのだ。
※
数日後—————。
今日は、休みをもらい、家でコーヒーを飲みながら、ゆっくりしていると。
「うるせーな。遊ぶの今度な。」
「イヤなのだ。アオイちゃんと遊びたいのだ。」
「あ、私、暇だから、遊んでやるから、それでいいでしょう。」
「美希姉ちゃんは、いつも同じ遊びばっかでつまらないからやだ!なのだ。」
「うっ、なんか傷つく。」
何やら騒がしいと思って、少し注意しようと階段のほうを見ると先ほどあった少女が美希とアオイをじゃれあっていることに気づいたので。なるほどなー。と私は2階に登っていった。
「だったら私がいい遊びを教えてやる。」
「えっ。」
3人同時に私を見たそして。
「かくれんぼでどうだ。その家で隠れる感じで。」
と私が言った。
少女は飛び上がってよ混んでいたのだ。
美希とアオイは複雑な表情をしながら二人とも顔を見合わせていたのであった。
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