13 現在

「隊長! 無茶ですもう下がりましょう!」硝煙たちこめる

 戦場でガリガリにやせ細った哀れな兵士が

 上官にもうのいいをする。

「ふざけるな! 前進あるのみだ突撃! 皇帝陛下万歳!」

 大声で叫びながら銃弾飛び交う戦場に飛び出していく。

「隊長! 無謀です!」

「万歳!」他の部下たちも隊長に続いて皇帝陛下万歳を

 叫びながら銃剣突撃を敢行する。

 我らが超大日本帝国は、現在中華大国との戦争状態に

 あった。

 連戦連勝していたものの戦線を拡大しすぎたため

 弾薬や食料などの物資が不足がちになり

 前線は、疲弊していた。

 そしてこの時は、まだ哀れな我々捨て駒は、

 同盟国から弾薬の供与を受けていた

 相手と戦争をしていたことを知らされる。

 まあその時は、すでに戦死していたけど。

 

 隊長の一文字清は、次々に敵兵士を銃剣で

 殺害していく。

 死体の山が築きあげられていく。

 その名は戦場から海を離れた本国まで轟

 千人斬りの一文字として大手マスコミの

 新聞に特集が組まれるほどだった。




 

 一文字は、血塗られたボロボロの日本刀を

 薄汚れた布でふき取る。

 そとから争う声が聞こえたので

 小銃を手に取り外に出る。

「どうした!」上官と部下がもめていた。

「一文字! もうやってられねえよ!」

 話を聞くと食料の分配により不公平が生じていた

 ため喧嘩が起きていた。

 もはや統率が聞かなくなっていた。

「下がれ!」上官が拳銃を空に向けて

 放つが一切動じることはなかった。

「撃ってみろや! おら!」逆にボルテージが

 あがってしまい。争いが悪化した。

「おい! 略奪はしっかりやったのか?」

 食料の【現地調達】がきっちりできているのか

 尋ねる。

「それが…」

 すでに、敵の国民軍が徴集した後で

 現地調達の後の現地調達になってしまい

 残った市民たちは、木の皮で飢えをしのいでいる

 状態だった。

「これです…」調達先で命乞いと共に

 渡されたネズミの死骸を床に放り投げる。

 いくらおどしても結局何もなにので

 徴収ができない状態だった。


 士官たちが集まり対策を協議する。

「このままだと我々殺されますぞ」

 普通の部隊ならなんの危険もなかったが、

 戦いが長引くにつれ元々現場の兵士を使い捨てに

 する方針が祟り、現場の兵士が足らなくなり

 囚人を現場に投入する事態に発展していた。

 このまま不満がたまれば殺されてしまう危険があった。

「やむおえまえまい…」一文字は、重い腰をあげ

 厳しい決断を迫られる。


「ちょっと! 何するんですか!」

「いいから来い!」

「ヤメテください!」片言で娘を連れ去られることを拒否する。


 一文字は、囚人たちの不満を解消するため

 女の現地調達を指示した。

 これは、この戦争のあらゆる戦域で実施されていた。


 憂国匿名は、小遣い稼ぎがしたかったので

 ネットサーフィンをしていたら

 ネット右翼として活動すれば

 その活動に賃金が払われるという仕事を発見して

 やってみることにする。

 原資は、与党から宣伝費をもらった

 広告代理店が出した求人で

 このサイトジョブバンクスは

 リモートワークの求人を中心に出しており

 このネトウヨ活動の仕事もリモートで可能だった。


 


 

 転生者ののゴブリンを倒してからというもの

 最弱だと思われていたゴースト系のモンスターが

 再評価されることとなり

 低レベルのそのへんの草むらに

 高ランクの召喚士が血なまこになって

 低レベルモンスターであるゴースト系のモンスターを

 必死にあさる奇妙な光景が

 世界中で見られるようになった。

 

 新聞でもこの現象がブームとして

 とりあげられ今までの

 パワー系モンスター一強の

 召喚士環境を一変させることとなった。

 

 生徒会では、学校運営に関して

 議論が行われていた。

 なんで、俺がここにいるかの経緯を語ると

 意図せず伝説級のモンスターの

 契約主の転生ゴブリンを倒してしまい

 さらには、絶対に不動だと思われていた

 パワー系モンスターの環境を変えたこと

 などが校内全学年全クラスで評価され

 生徒会に推薦されることとなった。


 議題は、冒険者の定年制についてだった。

 近年に異世界転生者が次々と冒険者

 デビューして活躍しているが、

 一部の異世界転生者に仕事が殺到し

 他の冒険者志望の生徒たちが、

 高すぎる壁に阻まれ冒険者デビューできない

 事態に対して対策が話合われていた。


「もはや転生者に定年制を設けるしかないでしょう」

「いや、それは逆に不平等で不公平で

 努力をしっかり認めてこそ真の平等です」

「その通りです、そもそもランキングの上位に

 なれないような実力のない生徒や冒険者には

 そもそもクエストを依頼する人がいないでしょう

 無能な人間にチャンスなど与えても意味がないでしょう」

「いや、それだけが問題ではないかと

 同じような転生者が同じようなチートで勝ち

 同じような出来事が繰り返される

 正直このようなことを繰り返していたら

 この異世界に全く魅力がなくなってしまう」

 異世界転生者が大挙しておしよせたせいで

 元々異世界にた先住民の人権侵害に

 加えてクエストがどれも似たものばかりになっていた

 結局、異世界転生者に定年制を設けられた。



 

 

 転生後の憂国は、無敵だった。

 無敵の理由は、一文字に他ならなかった。

 なんと転生後の憂国は、

 一文字を憑依されせることに成功したのだった。

 そして憂国は、シャードハートと同じ

 王立学院に入学していた。

 学院では、校内テストが実施されていた。

 校内テストといっても現実世界の

 校内テストと違い魔法や剣術を使用したもので

 異世界特有のものだった。


 学院は、特にかくイベントが多く。

 テストも月一、バレンタインも月一、

 体育祭も月一、水泳は毎日発生した。


 憂国は、古びた剣を構る。

「なんなんだ?」相対する学院生徒は、困惑する。

 構える武器は、旧式の練習用の真剣だったからだ。

 現実世界では、真剣はひとを殺傷する武器で

 街中で所持しているだけで逮捕されるが

 異世界では、転生者たちの無茶苦茶なスキルで

 激しいパワーインフレが発生していおり

 特殊効果のないただの真剣はまったく

 おそるるにたらない武器にカテゴリーされていた。


「いつもでいいぞ」憂国は、旭日のハチマキを

 頭に巻き準備万端だった。

 相手の学生は、今流行している目に見えない剣で

 斬りかかってくる。

 この手の剣は、さまざまな特殊の力があり

 もちちろんこの学生の剣にも

 特殊能力があった。

「なんだこれ…」相手の学生ウィンドウォーカーが

 剣を振るうと憂国の体にしびれが走る。

 一文字が語り掛けてくる。

「おそらく電撃だろう、近づいただけけで感電する」

「じゃあ距離をとって…」

「いや、至近距離を一撃で決める」


 開始三十秒のことだった。

 感電して足が鈍ったところにウィンドウォーカーが

 体まで飛び込んでくる。

 憂国も真剣を振るい差し違える。

 感電した憂国が直立不動のまま

 後ろに倒れこむ。

 

 教官は、憂国の戦闘不能と判断してウィンドウォーカーの勝利とする。

 「うぅつ…」うめき声をあげなら

 ウィンドウォーカーもその場に倒れる。

 倒れた後から血の海が広がる。

 その直後倒れていた憂国が、いや一文字の意志で

 起き上がる。

 

「あああああ、痛い痛い!」致死量の電撃を浴びて

 パニックになり大声で叫び錯乱する。

「落ち着け、死んではいない。戦場では、

 たとえどんな大けがをしてパニックになった方が

 負ける」一文字が憂国を慰める。


 試合は、憂国の判定勝ちになる。

 その後もビビりまくる憂国を後目に

 一文字がしたいの山を築き上げる。

 




 

「結果発表!」その場で教官が試験の発表をする。

 下から順番に名前と番号が呼ばれていく。

「第二位 A組 ウィンドウォーカー 百ポイント!」

「おー」会場がざわつく。ざわついている理由は、

 高得点を取ったことが理由だった。

「第一位 憂国 一万ポイント!」

「おおおおお!」会場から歓声があがる。

 圧倒的なポイントで圧勝する。


 

「何? 冒険者として資格をはく奪?」

 クエスト紹介所で言われたことに憂国が耳を疑う。

「ええ。学院生徒会で決まったことで…」

 この都市では、生徒会の決定事項は絶対となっており

 その決定事項によってギルドやクエスト紹介所、

 各種商店が動くことになる。

「異世界転生者に定年制を設けるということで…」

 憂国のめんどくさいクレーマー感まるだしの

 態度に受付のおねえさんは、警戒心MAXで

 説明をしようと試みるが…

「そんなの受け入れられるかよ!」憂国は、

 案の定きれはじめる。

「いえ、成功したうえの人間がいることで

 下の新しい冒険者が生まれないことが問題視されていまして…」

 

「人質?!」なぜかシャードハートの元にも連絡がはいる。

 一応生徒会のメンバーということで

 立ち会うこととなる。

 

「聞け! 今すぐ定年制などという馬鹿げた制度を停止しろ!」

 人質にクエスト紹介所のお姉さんをとり憂国が大声で怒鳴っていた。

 すでに騎士団が到着していたが憂国の剣術の前に

 全く歯が立たずばったばったと倒されていた。

 現場では、第零特務隊が終結して憂国と対峙していた。

 キメラまがい化け物や、豪華絢爛の

 装備の第零特務隊が戦闘をしかける。

 しかし、憂国は一撃で葬りさっていく。

「皇帝陛下万歳!」大声で意味不明なことを叫びながら

 何度も突撃してくる。

 一文字の磨き抜かれた剣術のまえになすすべもなく

 倒されていく。


「何をやってるんだ…」第零特務隊の現状に

 シャードハートは、ため息をつく。

「近づかないで! 逃げて!」第零特務隊が

 負けたことにより逆に野次馬が増えていった。

 ストームハートは、必死に野次馬を遠ざけようとしていた。


「お疲れ」シャードハートは、ストームハートの

 肩をポンと叩き。憂国に向かっていく。

「お疲れ?」ストームハートは、シャードハートの

 でかすぎる態度に違和感を覚えながらも

 止めるのが遅れシャードハートは、勝手に最前線まで

 進んでいってしまう。

 

「殺したくないから降伏してくれないか?」

「なんだお前は?」

「生徒会の人間だ」

「ざこはとっとと失せろ!」シャードハートは、

 死んでいる騎士団の剣を拾い上げる。

 即席で装備を手にする。

 シャードハートは、憂国に向けて剣を構える。


「覚悟!」構ると同時に憂国は、突撃をしてくる。

「お前自分の能力を把握しているのか?」

「は?」もちろん分かるはずもない

 戦闘は、全て一文字にまるなげしていたので憂国自身

 にはさっぱりわかっていなかった。



 

「お前は最強だ」シャドーハートは憂国を絶賛する。

 憂国は、おかまいなしにシャドーハートに飛び込んでくる。

 憂国は、シャドーハートの急所を一突きする。

 突然激しい閃光と爆発に当たり一体を包まれる。

 

「お前の能力は、情報解析能力であって

 決して剣術に優れているわけではない」

 煙があがっている爆発現場に爆死したはずの

 シャードハートが歩いてくる。

 憂国は、うめき声をあげ致命傷を受けたためうずくまっている。

 シャードハートが近づいていく。

「貴様どうやって」

「ん?」一文字が声を出してシャドーハートが立ち止まる。

 さっきまで喋っていた憂国とは、別人格ができたことを

 瞬時に察知する。

「でこいだよ。さっきのはでこいにGツー爆雷を取り付けたんだよ」

 さっき、憂国に近づいて戦闘をしたのは

 操り人形であってシャドーハート本体ではなかった。

「憂国! まだ戦いは終わってないぞ! 立ち上がれ!」

 地獄のような戦場を潜り抜けてきた一文字が

 憂国に檄を飛ばすが憂国は、完全に戦意を

 失ってしまっていた。

 でこいに取り付けた強力な爆破アイテムを一文字の

 スキル【必殺】で爆破してしまい勝負あり。

 この必殺は相手の急所を確実に突くスキルで

 どんな防御も貫通するひっちゅう技となっていた。

 そのため攻撃する場所が事前に分かるので

 シャドーハートは、攻撃を受ける場所にあらかじめ

 爆破アイテムも装備させ戦闘させた。




 学院の課外学習の日がやってくる。

 正式には課外演習という名目になっていた。

 ストームハートの引率の元いつもどおり

 どらごん組とA組が一緒に課外学習を行う。

 真っ青の空の中途中途中に小さな村が点在している

 大きな道を歩いていく。まあ率直にいってただの遠足だった。

 全てが順調だった。A組が出てくるモンスターを

 破壊する→威張る。A組が破壊する→威張る。

 この無限ループをひたすら見せられるだけだった。

 実績や経験値に全く興味ないどらごん組のメンバーは、

 その辺の木の実などを食べていた。

 木の実といってもクルミのようなものではなく

 異世界では、フルーツのようなものも木の実となっていた。


 突然空がくもり始める。

 雨宿りするために近くの小屋にいったん避難することとなる。

 無人の小屋に全員で待機することとなる。

 到着して少しすると小雨が降りそれがやがて大雨になる。

 「なんかさぶくない?」エララがきりだす。

 確かに急にサブくなっていた。それに雨音もなくなっていた。

「よし、もうそろそろ出るぞ」雨が止んだのを確認して

 ストームハートが小屋の外にでる。

「なんだよこれ…」レイヴンが唖然となる。

一面猛吹雪になっていた。視界は一切なく全く進めなかった。

 エララは、小さな雪だるまを作って遊んでいた。

「お! 雪じゃん!」どらごん組の生徒たちは、雪を見て

 ハイテンションになっていた。

「広域魔法…」巨大な魔法陣が空一面に現れていた。

 いくら広域とはいえ天候をコントロールするような

 魔法を使えるは転生者しかいなかった。

 

「腹減ったー!」ドラゴン組の生徒が不満を言う。

 不満も無理はなかったもうすでに二日が経過していたいたが、

 異世界転生者の馬鹿が使用した無茶苦茶な魔法陣

 はいつまでたっても解消される気配はなかった。

 火の魔法を使用して暖をとろうにも

 燃やすものがなかった。

 空腹と不満が覆っていた。

 

「ちょっとあんたどこ行くの」

「食料調達だよ」外にでようとするシャードハートが止められる。

「え?」転生者の広域魔法を解除できれば

 一番なんだが無茶苦茶な魔法陣を使用していたので

 さっぱりわからなかった。

 やつらは平気でシステムそのものに干渉するので

 手が付けられなかった。

「先生止めないんですか?」

「どのみちこのままだと全員死ぬ。それに

 シャドーハートなら大丈夫だろう」

 ストームハートは、すでにシャドーハートの

 実力を認めていたため

 極寒の吹雪の中単独行動を許す。

 

「何? シャドーハートが気になるの?」エララが

 外をしきりに気にしている

 セシリアに気づきエララが声をかける。

「別に気にしてなんかないわよ!」

 とわいえ、シャドーハートが無事なのか

 非常に怪しかった。


「いや、なんとかなったよ」雪まみれになった。

 シャードハートが帰ってくる。

 




「シャドー君! よかったねセシリアちゃん」エララが

 シャードハートを出迎える。

「ちょっと! 別に私は別に!」セシリアは、

 さっきまで自分がシャードハートを心配していたことを

 ばらされてセシリアは赤くなる。

「え? 何? まあいいや。はいこれ食料」

 シャードハートが肉のブッロクと香辛料と枝を放りなげる。

「一体どこから?」

「アイスドラゴンから肉はとってきた」アイスドラゴンは、時の通り

 異世界の寒冷地で昔から食べられている

 肉で寒冷地で食に困った冒険者たちにも親しまれている。

「すごいけど、この塊どうすんだ…」

 肉の塊は手に入ったが肉に火を入れるだけの

 薪がない。

「生で喰えばいいじゃん。さしで」

「は?」

「生?」全員が唖然とする。異世界には、

 さしで肉を食べる文化ないらしい。

 そりゃそうだろう火の通っていない

 ドラゴンの肉なんて食べたいとはだれもおもわないだろう。

 モンスターじゃあるまいし。

 枝と火の魔法で水を作りそこに香辛料を入れタレを作る。

 薄くきっきてシャードハートは、タレを付け

 ドラゴンの肉を生のままで食べる。

「嘘でしょ!」

「いや~うまいは」実際に味は非常によかった。

「もう限界」エララが恐る恐る一枚食べる。

「ん? おいしい!」エララが目を輝かせる。

「エララさん。生でドラゴンの肉なんて食べれば

 呪われますわよ」

「はい、あーん」エララが一枚セシリアの口に入れる。

「ん~…」セシリアが険しい表情で味わう。

「ん? おいしい…」意外そうな表情でになる。

「だろ?」シャードハートが、自慢げにどや顔する。

「非常食にしてはね」セシリアが気丈にふるまう。

「正直じゃないなあ」エララがおちょくる。

「うるさいわね。あ! ちょっと! あなた一人で

 食べすぎですは!」

 なんとかみんなで肉塊を分け合いHPを維持することが

 できた。


 三日間の不気味な大寒波がなんとか乗り切り外出する。

「ひどいな…」季節外れの大寒波の影響で

 至る所にモンスターの凍死した死体が散乱しており、

 遭難した冒険者の遺体もいたるところでさんらんしていた。

 あとから分ったことだが、原因は、異世界転生した

 氷を司る姫が、機嫌をそこね大寒波を引き起こしたらしい

 意味不明だが、転生者が異世界でやることは基本的に

 全て荒唐無稽意味不明なのでそういうことがあった

 というほかなかった。

 なお、このお姫様の引き起こした季節外れの大寒波により

 農作物が壊滅し飢饉を引き起こすこととなる。

 



 

 無能太郎は、さんじゅうだいのむしょくひょんな

 ことからこうつうじこにあいしんでしまった。


 なぜ、なろうの小説の主人公は、みな

 事故なのだろうか? 自分が正義にならないといけないから

 だろうか?


「すまんうっかり殺してしまったは」目も前には、

 どもにでもいそうな老人がチャブダイの前に座って

 のんきにお茶をすすっていた。

「そうですか」



 なぜ、なろう系の主人公は、何があっても

 同様しないのだろうか

 すぐに異世界を受け入れるのだろうか。

 

「驚かんのか? すまんことしたな」

「いえ、だってもう死んだんでしょ手遅れじゃないですか」

「せめてもの償いじゃお前の出生は、

 大魔術師の子供で完全再生能力を付与しといたぞ

 後、今回は出血大サービスでフィージョンポケットもセット

 しておくぞ」


 なぜ、なろう系に出てくる神様、聖女、女神は

 毎回なろう系主人公の味方なんだろうか

 どうして異世界に転生させて現実世界に転生させないんだろうか。


「ようこそ」転生した無能太郎が目をひらくと目の前に一人の男性がたっていた。

「どうも」

「お帰り願えますか?」

「は?」

「今、新規の転生者の受付を中止してまして」丁寧な口調で

 その男性は説明する。

「ふざけるなよ! 俺は、神様によって無理やり転生させられたんだよ」

 無能太郎は、激昂する。

「ええだからあなたは死んだわけですよね」

「そうだよ! 俺は死んだんだよ! そう絶対に

 確実的に死んだ。神様が死んだっていってくれたんだから

 神様公認の死亡!」

「そうだよね。だから普通に死んで」

「は? 馬鹿だろお前死んだから俺はここに転生したん

 だろ!」

「いや、死んだら無だから。死んだら転生とか

 あの世があるとかいくらなんでもラノベやカルトのやりすぎたって

 一回ホントにまじめに死んだ方がいいってまじで」

「貴様、俺を侮辱しやがって!」無敵太郎は、スマホを取り出し

 巨大なモンスターを召喚する。

 温厚そうなモンスターは、居眠りを始めた。

「今すぐそこをどけ」

「お帰りください」

「そうか、このまま俺のスーパーねむぃ君が眠り続けたら

 どうなるかわかるか?」

「すまん眠いからわからん」

「真面目に考えろ! まあいいそうやって調子にのっていられるのも

 いまのうちだ スーパー眠い君のいびきの攻撃は、

 大地を真っ二つに割る破壊力がある

 貴様などこなみじんだ」

「zzzzzzzzz」シャードハートは、無敵太郎の

 目の前で眠り始める。

「聞け! まあいいならば貴様ごと葬り去ってやるよ!」

 唐突にスーパーねむぃ君が目を覚ます。

「おい! 何してる! いびきをかけよ! おい!

 聞こえないぞ!」怒った無能太郎は、スーパーねむぃ君を

 蹴り飛ばす。

「ん? 終わったか? くそ茶番は?」あくびをしなかがら

 悠々とシャードハートが、目を覚ます。

 

 

 

「いったいなにをしたんだ!」

「いや、考えればわかるだろ。いびきは病気だから

 治療したんだよ。それだけ」

「は?」

「だから、ヒールをかけていびきを治しただけだって

 いってるんだよ」シャードーハートは、

 スーパーねむぃ君にヒールをかけて

 眠りの状態それにいびきを治療した。

「感謝してくれよな☆」

「貴様!」

「帰る気がないなら。こっちから

 お前を飛ばすは」無能太郎のデーターを消去する。

 無能太郎は、この世界から賞与され姿を消す。


 シャードハートは、転生者殺しの功績が認められ

 異世界連盟の常任理事に任命され

 現実世界の日本との全権大使をまかせられることとなる。

「そうですか…」迎賓館で日本の大臣とシャードハートが、

 両国の政策問題についてはなし合う。

「何かいい、アイディアはありませんか?

 おたくは、少子化に苦しんでいなくてうらやましいかぎりです」

 久しぶりに訪れた日本は、巨大なカルト宗教の施設に

 大企業の美しい高層ビル、巨大な介護施設が乱立していた。

 カルトの施設も大企業のビルも到底この国が衰退している

 ようには思えなかった。

 カルトは信者からたっぷり巻き上げた金をつかって

 大企業は労働者からたっぷりと巻き上げて

 この施設を建設したのだろう。

「どうです。この際、異世界と現実世界の間で

 民族大移動をさせてみては」

「はあ? というと?」

「日本の少子化は弱者男性が余っているのが問題なわけですよね」

「ええ、しかし無理やり出産適齢期の女性を

 余った男性にマッチングすればレイプになってしまい

 できないのです」

「ならば、異世界のエルフを現実世界に

 送ってはどうでしょう」

「え? そんなことできるのですか?」

「ええ、今異世界では転生者がチート行為で

 エルフが激増して社会問題になっているんです。

 転生者が性癖でエルフが好きなんですよ

 そのせいでエルフばかり増えてしまって」

 異世界は、転生者のわがままのせいで奴隷とエルフであふれかえっていた。

「そうですか。ではぜひ」その場にいた日本政府の官僚や

 政治家は、日本人女性の反発は気にしなかった。

 なぜなら日本人女性の総意としては弱者男性と

 結婚するぐらいなら死んだ方がましというのが一致した

 意見だったので逆に弱者男性の面倒をみなくていいので

 楽なぐらいだった。つまりwinーwinの関係だった。





「しかし、それだと大量の女性があるまることになるのですが…」

「それなら、女性はこちらで受け取ります」

「ええ?! どうするつもりですか?」

「王国の姫のとして出迎えようと考えています」

「可能なのですか?」

「すでに何人も受け入れてる実績があります」

 すでに異世界転生で多くの女性が渡っていており

 ぼうだいな数の王国が建国されていた。

「分かりました。それならこの国の女性をさずけましょう。

 しかし…」

「どうされました?」

「この国の女性は非常にわがままですよ? 大丈夫ですか?」

「大丈夫です。そのあたりはよーくわかっていますから」

 日本人の童貞にとってそのありは身にしみてわかっていた。


 こうして五千万人近い女性を異世界に受け入れることとなった。

 シャードハートは、転生後の女性たちから話を聞くため。

 禁欲の国の税関にさしかかていいた。

「止まれ」門番の騎士に馬車を止められる。シャードハートは、

 世界の秩序をコントロールしている異世界連盟の

 紋章を見せる。現実世界で例えるなら核武装した国連といったところだろう。

「はっ失礼しました」敬礼して入国税をとらずに通す。

 国連が全世界で通用するように異世界連盟もこの世界のどこでも

 通用する。

「いや、しかしまいりましたね。国が乱立してしまったせいで

 一キロ進むだけで何度も入国税を払わなければならない」

 日本人女性を受け入れてから六千近くの王国が乱立し

 一キロ進むだけでもお金がふっとんだ。


 



「ん! なんだ!」馬の悲鳴と共に馬車が突然横転する。

「クッソ! 盗賊か!」シャードハートは、護衛と共になんとか外にはい出る。

「ノンジェンダーベアー?」このモンスターは、熊のモンスターで

 今大増殖してるモンスターだった。

 特徴は、全て男性器を持っていないということだった。

 転生してきた日本人女性が大量に繁殖させペットとして

 飼っていた。ちなみに繁殖方法はプランクトンのように

 体分裂によって繁殖していた。

「姫様を返せ!」

「は?」しかもよく見るとノンジェンダーベアーの皮を

 はがしてかぶっている人間だった。

 これも最近はやっていて可愛いスキンが流行っており

 男女問わず転生者たちに人気なのが

 熊の生皮剥ぎスキンだった。そばの土手に

 まだ息をしている生きた皮をはがされたばかりの

 ノンジェンダーベアーが捨てられていた。

 話のつじつまが合わず少しの間苦しんだが、

 どうやら俺たちは、彼女の目には暗殺者として

 映っているということだけは理解できた。


「もう、これ以上の説得は不可能です」騎士が

 毛皮がかぶった冒険者に斬りかかていく。

 

 



 なんとか、幻覚を見ている冒険者を回避する。

 もう、なにもかもが無茶苦茶だった。

 しかし、最も壊れているのは

 この壊れた世界を楽しんでいる異世界転生者たちだった。


 しかし、じゃあ現実世界が壊れていないかと…

 言われれば…現実世界もカルト、大富豪

 それに追従する人々により

 無茶苦茶になっている。


 結局人間という生き物が壊れている限り

 どの世界も破壊されつくしてしまう

 ということだろう。


 そして、私もこの壊れた

 直すことができなかった。

 願わくば、若き新たなる才能が

 この腐敗堕落した世界を

 創り直すことを切に願っている。


 千九百✖✖ー二千二十四年

 シャードハート

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

異世界転生者殺し 再転生 30代童貞無職高卒こどおじ @karuikannji

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ