添削と改作の間で。

第1話では、僭越ながら、

皆藤愛子さんの俳句を次のように添削してみました。

逃げてきて月夜に連打「閉」ボタン


さて、この放送回の中で、

他に添削できる俳句はなかったかなあと、思い返してみると、

秋元真夏さんの俳句は、最下位の10点でしたが、

もっと面白い俳句になる可能性があることに気付きました。

秋元真夏さんの原作の俳句は、

若煙草纏いし君に気もそぞろ

でしたが、

夏井いつき先生が秋元さんの説明(話)に沿って添削した俳句が、

嗅ぎ慣れぬ秋の大人の煙草の香

というものでした。

悪くない俳句だとは思います。

しかし、夏井先生の力をもってしても、

これが添削の限界なのでしょう。


そこで、俳句の門外漢の私は思いきって、

秋元さんの原作の俳句のそのシュールなテイストを活かして、

改作してみました。

若煙草まとえる君の舞台観る

こうすると、場面がよく見えると思います。

一応、改作例を説明しますと、

「若煙草(煙草の葉を乾かしたもの)をまとった君が、

アバンギャルドな舞台に出ているのを私は観ている…。

なんという幸福な時間だろう!」

という感じでしょうか。

この「君」は「恋人」なのかもしれませんし、

あるいは「推し」なのかもしれません。

この俳句は60点くらいになっていると思いますが、

残念ながら原作者の意図から懸け離れたものですので、

明らかに添削の範囲を越えたものです(そもそも、今回の

お題はエレベーターでしたね。完全に忘れていました)。


要するに、添削には限界があり、

改作には乖離があるというわけです。

私の心は、添削と改作の間で、揺れ動いているのでした。







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プレバト俳句、2023年9月7日放送を観て思ったこと。 滝口アルファ @971475

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