笑顔を届ける為に
ちょっとした思い出話をした弘樹は、真剣な顔をして話し始めた。
『帝、頼っても...いいか?
俺の彼女を、洸を守ってくれ!
僕が遠いせいで何も手伝えなかったし、助けられないこともあった。友達と上手くいってないのも薄々気づいてたし、それを隠してたのも知ってた。
だからこそ、今そこに帝がいるなら頼みたい。
落ち着くまで洸を支えてやって欲しい。
頼む。お前じゃなきゃ頼れない。
お前だから頼れる。』
それは、むしろ俺から頼みたいくらいだ。
「必ず守るよ。お前の頼みだ。」
心の中で彼の言葉に返事をした。
『それと、洸....。
愛してる。
君が笑顔でいることが僕の1番の幸せだ。』
その言葉を聞いた彼女はこう答えた。
「弘樹.....。
私、弘樹に届くくらいに。弘樹が空にいても見えるくらいに。笑顔でいるって約束する!!
それが1番の幸せなら。」
都さんは泣き崩れていた。
だけど、そこに希望が見えた。明日を生きる希望。
「大丈夫、今の私はひとりじゃない。
笑顔でいると彼と約束したから。」
悲しみを乗り越え、都さんは笑顔で居続けるる....。
愛する彼の為に。
愛する彼へ。 夜倉瑠輝 @ruki_yagura
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