産まれて生まれてはじめて、心が舞い上がり、自由だから

実に物悲しい。

長谷川美夏は良い子だった。
主人公にとって唯一の救いだった。
産まれて、偽りの自分で生きてきたけれども、長谷川美夏と出会って本音で気持ちを伝えられた。彼女のお陰で生まれかわれた。だけど、大好きな彼女をこれ以上悲しませたくないからと、飛び降りてしまう。

父を主人公は対の存在。
父の影響を受けた主人公は、美夏を愛し、悲しむのを見てられなくて死を選んでいく。
これは父も同じで、娘を愛しているが、これ以上傷つくのを見ていられなくて死を選んだと考えられる。
主人公が父の死を憎んだように、美夏も、どうして死んじゃうのと悲しみながら憎んだかもしれない。