ブラックドラゴンの婿～魔術適正0%の落ちこぼれ男（実は最強シーフ）が、ほぼ男子禁制の超エリート魔術学園で出会ったのは、魔界最強生物ブラックドラゴンの貧乳少女でした～

第1章 運命の入学試験編

第1話 プロローグ―魔術適正0%の魔法使い―

　十歳の時に測った魔術適正値は0%だった。

　それでも僕はある理由でどうしても魔法使いになりたかったのだ。

　ゼロパーセント男。

　無能君。

　魔術に嫌われすぎた人。

　史上最強の落ちこぼれ。

　同級生の誰もが笑顔で僕のことをそんなふうに呼んでいた。

　明らかに悪意のありそうな子もいたし、まったく無さそうな子もいたが、誰に言われても僕は傷ついた。

　だって、お前は絶対魔法使いにはなれないのだと毎回断言されているみたいだったから。

　あれから五年の歳月が過ぎた。

　この日、僕が受験するマリエリア魔術学園は、国内や世界中にたくさんの系列校を持つとんでもない超エリート魔法使い（正式には魔術士なんだけど）養成校だった。

　マリエリア剣術学園、マリエリア武術学園、マリエリア タンク学園、マリエリア アサシン学園、マリエリア探偵学園、マリエリア学園 武具発明科、マリエリア学園 動画配信科などなど、50校以上。

　その中でも、僕が受験するマリエリア魔術学園は断トツの人気ナンバーワンで最難関と言われており、ここに入れなかった者のほとんどはマリエリア魔術学園の名が欲しいがために、世界のどこかにあるらしいマリエリア第二魔術学園からマリエリア第十魔術学園の入学試験に序列順にチャレンジすることになるのだと噂されていた。

　そこまでして皆がマリエリア系列の魔術学園を目指すのは、マリエリア系列の魔術学園を卒業した魔術士以外は簡単には魔界に行くことができないからだった。

　例外的に、マリエリア系列以外の魔術学園を卒業した魔術士や、マリエリア系列の他の学園を卒業した剣士や武術家の中にも魔術の才能がずば抜けて優れているものは特別に魔界に入る資格を得ることができるらしいのだが、それは例外中の例外で、ほとんどの者は、本場である魔界には行けず、世界中にあるダンジョンで冒険者活動をすることになると言われていた。

　だが、本場である魔界とダンジョンでは冒険のスケールも儲けることのできるお金もまるで違うので（その証拠にダンジョンは魔界の箱庭と揶揄（やゆ）されていた）、胸踊る大冒険や一攫千金を狙う冒険者志望者たちのほとんどは、まずは魔術士育成機関の最高峰であるマリエリア魔術学園を目指すことになっているのだ。

　とは言っても、僕がマリエリア魔術学園に入学したい理由はそれとはかなりずれていたのだけど。

　　　　　　　　　◇

｢貴方（あなた）が一次試験で第1位だった藻見川（もみかわ） 君ね？　わたくしは旺金林（おうごんばやし）ミレイ。･･････そうですわ！　かの有名な旺金林（おうごんばやし）グループの創業者の一人娘ですの！　どうぞよろしく！」

　嫌味なほどつやつやの銀色のロングヘアに、宝石のように美しい碧眼（へきがん）、さらにはとんでもなく主張の強い魅惑的なお胸をお持ちの怪しいくらいに完璧な見た目の女の人（普通に考えてそんな人が僕なんかに声を掛けてくるはずがないのだ）は、マリエリア魔術学園の一次試験が終わって校舎を出てわずか数分後、受験者のウルトラウォッチ（中空に3D映像を写し出すタイプのやつ）に合格者1000名の順位(同一日、複数会場で世界中で計10万人以上が受験したらしい)が送信されてきた次の瞬間に、そう言って僕に手を差し出してきたのだった。

　これはおそらく握手をするのが正しかったのだろうが、僕はその美しく華奢（きゃしゃ）な白い手を握ることを躊躇（ちゅうちょ）してしまっていた。

　もちろん罠だと思ったからだ。

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はじめまして！　

お久しぶりの方は、お久しぶりです！

ファンタジー大好き、新田竜です！

第1話 プロローグを最後まで読んでくださりありがとうございます！

今回は現代ファンタジー、魔術学園ものです！

ダンジョン配信、掲示板、同接者コメ、投げ銭はもちろん、魔界の超ややこしい権力争いもねとねとに絡んでくる欲張り設定で、ここだけの話、自信作です！

少しでも「面白そうっ！」「期待できそうっ！」と思っていただけましたら

フォローや☆☆☆を入れていただけますとうれしいです！！

あと、ちょっと気になった回は応援コメントで感想もいただけたらm(_ _)m

皆さまからの応援が、一番のモチベーションとなります！

どうぞよろしくお願いいたしますm(__)m

※初日は 8:06 12:06 18:06 に第1話から第3話まで公開して、次の日からは 7:06 18:06 に1日2話公開していきます！　

1 ヵ月間、10万字くらいまでは1日2話ペースで公開していく予定です！

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