神に挑むバベルの塔の逸話はこの世界に存在する支配層の傲慢を感じさせつつ、次に廃城で出会った機械人形のサリエルがクロに託した手紙と録音では、支配層であるヨーゼフ閣下の繊細かつ豊かな想いが示されるという、傲慢と繊細の対比が良いなあと思う次第です。
サリエルは閣下の曲をどうにか再現して、侯爵夫人に伝えるのが仕事だったんですね。
作者からの返信
九十九清輔様
拙い文章から色々と読み取っていただき感謝いたします。
この物語のバベルはもはやピノキオの鼻のように伸びて、今や天界へと頂き、神々のもとへと侵攻しております。
それと引き換えに人間が作り出した仮初の疑似生命は、主人の想いを侯爵夫人へと届けようと忠実でした。
この歪んだ世界では、人が人でなくなりつつあり、人でないものは人間臭くなりつつあると言う対比。解っていただけると大変嬉しく思います。
コメントありがとうございましたm(_ _)m
こんばんは。
「イイエ、クロサンノオ陰デ殿下ノ心ノ内を垣間見レタ様ナ気ガシマス。 本当二アリガトウゴザイマシタ!」
ああ、良かったですね。
クロさんがピアノをひいてくれたから、サリエルはヨーゼフ閣下の心を垣間見、「最後の」仕事にとりかかることができた。きっとサリエルの心は穏やかな喜びがあったでしょう。
ヨーゼフ閣下のまことの心を、テレジアさんに伝えることができる……。
サリエル自身はその瞬間を見ることは叶わなくても……。
作者からの返信
本当はこう言った小さなエピソードが大好きで、色んなネタを隠し持っているのですが、それだけで一本の小説になってしまうので、あまり深堀りはしていません。
このお話にも枝が沢山付いていたのですが、スッパリと切り落としています。
この世界に機械人形的なモノが存在し、魔晶石を記録媒体としている事、そしてこの世界にもピアノがあり、音楽があると言う事を伝えたかったのです。
サリエル、ですか。神の命令を意味する名を持っている機械とはまたロマンがあります。
ヨゼフにテレジアとなればキリスト教も一部入ってくるのかな?
作者からの返信
金剛ハヤトさま
この物語は百を超えるキャラが出てきます。ここはまだチュートリアルみたいなところなので、基本的にあまり重たい意味は持たせておりません。悪しからずご了承くださいm(_ _)m