あとがきへの応援コメント
初めまして。
この度は『自作品への意見や提案がほしい方へ』企画にご参加いただき、ありがとうございました。主催者の島流しにされた男爵イモです。
原稿は一通り拝読致しました。
短編ということもあり、内容は綺麗に収まっていた印象です。構成としても起承転結が順序立てて展開されていて、作者様の意図や本作に込めたメッセージなどは的確に伝わってきました。父との邂逅や場面選びには児童文学のような趣があり、要所のアクセントとして映えていたかと思います。本作のテーマとなった希望や人生の転機など。それらを読み解くのはさほど困難なことではなかったので、普段あまり読書をしない人にも易しい作品に見受けられました。そうした読者への配慮がみられたのは評価できる部分です。
気になった点は二つほど。
一つ目は少女の心情について。作品の方向性が明確だったので心理描写がなくとも本筋は追えましたが、全体的に動機づけや心境の変化の描写が疎かになっていたように思います。母を亡くした絶望や、少女の最後の決断(地上(現世)を愛した理由)が描き切れておらず、話運びの強引さが否めません。まずは物語の「起」の段階で、少女を絶望の底に落とすことを意識してみてください。そうすれば最後にもたらされる希望がより輝かしく見えますし、神であった父との問答の末に「救われた」という過程を演出することができます。そして、肝心の地上に残るという選択の根拠について。これは現状では説得力に乏しいので、さらに小話を追加することをオススメします。かつての母の選択の解釈にしても「天界にいかなかった→現世が好き」で済ませるのではなく、「現世に残る意味があった」という方向で話を盛るのが適当かと。それを倣って少女も現世に残る、あるいは母の生きた足跡を自分が継ぐなど。結婚して子を儲けたり、土地を守っていったりという具体的な未来への希望が描かれても良い気はします。
二つ目は文章について。
まだ、あまり書き慣れていないといった風に見受けられます。指示語や主語の重複、単語を修飾しようとするあまり冗長な文章になる、語の裏付けや動機づけが端折られているなど。これらは指摘されたからといってすぐに上達するものではないので、まずは多くの小説に触れて洗練された文章を身に付けてみてください。その過程で自然と文章力は上がっていくでしょうし、話の練り方や運び方への理解を深めることにもつながります。現状の自分の強みと弱みを理解して、さらに技術を研鑽していっていただければ幸いです。
最後に、小説の基本ルールについて軽く触れます。
・改行後は段落はじめを一字下げる。
・三点リーダー(…)は偶数個で使用。
・感嘆符(!)や疑問符(?)のあとは一字空ける。
とりあえずは上記三点を覚えていただければ。Web小説では重要視されませんが、小説の体裁を整えるための基本的な事柄になります。取り入れて損はしません。
以上になります。
創作活動のヒントにつながったのならなによりです。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
小説を書く慣れというのは、図星で今年から書き始めた、新参者なので、これからドンドン経験値を積んで積んでもっと良い作品が書けるように精進していこうと思います!
物語の構成も、設定もコメントを拝見させていただいて、ハッと思ったり、確かに!と思う所が多く、凄く勉強になりました。
これから、もっともっと勉強して、自分が書きたい作品が書けるように頑張ります!
改めて、素晴らしいアドバイスや感想、ありがとうございました。
編集済
少女の選択への応援コメント
遅くなりましたが、内容についての感想になります (*・ω・)*_ _)ペコリ
・全体的な表現についての感想
本作は、白い隅付き括弧(〖〗)を多用していますね。
白い隅付き括弧を使うこと自体は、特段の問題がないと思います――一般的ではないので、読者に違和感を覚えさせることを避けたいのであれば、問題だと思います――が、括弧を使ってまで目立たせたかった・強調したかった理由というのが、正直なところ、はっきりとしないものが多かったです ( ;`・﹏・´)
もちろん、読者として、括弧を用いた理由を無理やり捻りだすことも可能ですが、このままにしておくよりも、読者の意識を別のところに割かないという意味で、今よりも少なめにしたほうが吉だと思いました。
平たく言えば、本作は「隅付き括弧の使い方に注目してね!」という作品ではなく、「水月が未来へと向かって歩いていく」という作品を、目指しているはずなので、読者が余計な部分に注目しないよう、十六夜さんのほうで、スポットライトをあてる部分を、調整してあげる必要があるのではないかと感じました (。˃ ᵕ ˂ *)
表現については、もう1点、気になる部分がありました。
比喩と呼ぶのか比況と呼ぶのかわかりませんが、「ような」という修飾がちょっと多いかな……と (。-`ω´-)ンー
例えば、第3話の「少女の知らない母」では、次のような文章があります。
>>そして、青年は視線を少女の母親の墓に落とし、ぽつり、ぽつりと今にも涙が頬を伝うような〖哀しい〗という言葉が相応しいの顔で思い出を語り始めた。
ミカンみたいなリンゴが、決してミカンではないのと同様に、今にも涙が頬を伝うような顔というのは、涙を流していないのだとも考えられます - ̗̀ ( ˶'ᵕ'˶) ̖́-
ここで言う青年は水月の父親――すなわち、神様であるため、どんな時でも決して涙を流さないのかもしれませんが、そうでなければ、素直に「一粒の涙をこぼしながら」といった表現に、抑えてしまってもいいのかなと思います。
ダメ押しの一手として、直接的に「悲しい」という表現を用いるのは、悪くないことだと思いますが、基本的には、「悲しい」という言葉を用いることなく、読者に対して「このキャラクターは悲しんでいるんだ!」と伝えられる文章が、十六夜さんの考えている美しい文章ではないでしょうか? おそらく、詩的な文章にあっては、かわいらしい女の子を、わざわざ直接「かわいらしい」とは書かないはずです (; ・`д・´)
・内容について
残念ながら、本作と、十六夜さんが目指したものとでは、まだ少し距離があるように感じられます。
水月・璃歩・父親と、満遍なくキャラクターにスポットライトがあたるため、水月の物語と言うよりかは、家族のお話という感想が否めません ( ;`・﹏・´)
厳しいようですが、結構な分量を、璃歩と父親のエピソードに割いてしまっているため、途中まで、誰のどんな物語なのかという方向性が、いまひとつ読み取りにくかったです(私は事前に、十六夜さんから答えを知らされていますので別ですが、フラットな読者だとどうしても難しいでしょう)。
水月以外のエピソードは、できるだけコンパクトに。
そうして、自分の居場所がないことの孤独感に、水月が苛まれているのでしたら、それを前半に持って来ることで、まずはこれが水月の物語であると、読者に印象づけてあげましょう ٩(ˊᗜˋ*)و
水月が自身の未来に、希望を抱く物語を目指すのであれば……
1、母の死をきっかけに、水月が抱える問題は何か?
2、その問題に水月が悩んでいる姿を、きちんとわかりやすく描けているか?
3、父親の登場は、この問題をどのようにして解決するのか?
こういった部分が、物語を支える柱になって来ると思いますので、これらを描くことを優先に、紙幅に余裕があるようでしたら、水月以外の部分にも触れてあげるとよいでしょう (*´︶`*)
璃歩と父親の出会いなどは、あくまでも物語の柱の隙間を埋めたり、それに彩りを加えたりするものでしかありません。思いついたときは面白いでしょうし、書いているときも楽しいでしょうが、短編では、長編と異なり、単に浮かんだアイディアを書いていくだけではなく、そこからさらに、実際に本文で描くアイディアを厳選しなければならないのだ、という意識を持つと、ぶれないスリムな物語ができあがるかと思います(私がそれを実践できているかどうかは別として……。゚゚(*´□`*。)°゚。)
例として、短い漫画で、王子様が魔女に恋をするお話があったとしましょう。まさか、この漫画で「魔女の使う魔法に関して」長々と描いてはいないでしょう。読者に注目してもらいたい部分――すなわち、十分なページを割いて描いているのは、王子と魔女の恋の行方についてです。十六夜さんの物語では、それが「水月の抱える問題と、父親による解決」になるのではないでしょうか? (՞ . ̫ .՞)"
・個別の感想
本筋とは関係ありませんが、文章が6000字であれば、ブラッシュアップ可能かもしれないと思い、「少女の知らない母」より2点だけ疑問点を述べます ( ੭ ・ᴗ・ )੭
1、飢饉と璃歩
飢饉の原因を璃歩のせいにされたという件に、やや引っかかりを覚えます。最終的に、璃歩を犠牲にするという筋書きに、不満はないのですが、人々の不満が直接的に璃歩に向かったとする背景が、少し足りていないように感じます ( ;`・﹏・´)
古い時代において、神の怒りを鎮めるために、少女を捧げるという行為が行われるのは(少なくとも私のイメージでは)、別段不自然に思いませんので、そういう形ではなく、璃歩個人のせいされたという描き方をされますと、かえって、どうしてだろうという疑問が浮かびます。例えば、璃歩がよそ者であるなどの事情があるならば、村人の璃歩を排斥しようとする感情も、妥当だとは思いますが、もしも璃歩が同じ村で生まれ育ったのでしたら、何か別の特徴(差別するに足る理由)があったほうが良さそうです。もしくは、最終的に村人たちは「少女という理由で」璃歩を生贄にしていますので、最初から「璃歩が少女だったから」、という形で描いてしまったほうが、スムーズな展開かなと思います。
平たく言えば、一度、作品の中で璃歩を悪人にした理由が、よくわからなかった感じです(悪人を捧げたところで、神様の怒りは鎮まらない気がしますが、私自身が平安時代に詳しくないので、深追いは控えます) (。-`ω´-)
璃歩は、善人のまま花嫁にしちゃってもいいのではないですか?
2、村人の良心
>>ここに、村人達の良心は無かったのか?という疑問が浮かぶものだが、飢饉で疲弊しきった村民は、まずは人の事より自分事をという人間本来の本能に理性が負けてしまったのだ。
ひょっとすると、璃歩を善人にしてしまうと、村人の行動理由がよくわからなくなってしまうからこそ、あえて、十六夜さんは、一時的に璃歩を悪人としたのかもしれません。
ですが、平安時代であれば、貴族が真剣に占いを信じていた時代のはずなので、ましてや村人であれば、神の怒りを恐れるのも当然かと思います (; ・`д・´)
村人の良心云々は、描いちゃいけないほどにダメなことだとは思いませんが、ちょっと蛇足な感じもしました。
それでは改めまして、自主企画へのご参加、ありがとうございました。私も楽しかったです (*ゝ∀・*)b
追記:22:53頃に句読点を修正しました。
作者からの返信
貴重な意見をありがとうございました!(^○^)
こういう、ありがたい意見などが聞けるから、小説投稿サイトって最高なんですよねd=(^o^)=b
これからの作品制作やこの作品の推考に役立てていこうと思います。
最後に、私の作品のために長文のアドバイスや感想を本当にありがとうございました!
編集済
父という存在への応援コメント
こんばんは、遅くなって申し訳ありません。
内容に関する感想は、またの機会に譲ることとして、ひとまずは、誤植らしき個所の確認だけさせてください (*・ω・)*_ _)ペコリ
1、「母子の別れ」について
>>そのあばら家は、知る人ぞ知る、平安初期の当時としては珍しい下級貴族が住むには庭がなく少し小さいがしっかりと住むことができる立派な屋敷があった。
前半では、主語が「そのあばら家は」となっていますが、最終的な述語が「少し小さいがしっかりと住むことができる立派な屋敷があった」であることに、小さな違和感を覚えました (՞ . ̫ .՞)"
もちろん、二つの文章がまとまっていて、「少し小さいがしっかりと住むことができる立派な屋敷が」というのが、あばら家とは別の主語であるという見方も、できないわけではありませんが、この場合、主語が出て来るのが少し遅すぎるため、やや文意をつかみにくくなっています。「屋敷があった」というのを「屋敷”で”あった」に変更すると、最初の主語と述語が、対応するようになるのではないかと思います。
>>「母親様。お別れって……?」
今までずっと、「母様」と呼んでいたはずですが、何か意図があって呼び方を変えたのでしょうか? (o゜ー゜o)??
2、「父という存在」について
>>そう答えた青年は、月の色を落し込んだ薄い金の絹糸のような長髪を後ろで結い上げた髪と、身に纏った天女が着ているような心が洗われるような白地に金のきらきらとした糸で〖月と蝶〗を形どった衣を、横から吹いてくる秋風になびかせている。
前半部分の「髪」の説明も、一つの文章に付属している修飾にしては、やや長い気がしますが、特に気になったのは後半部分です。
「身に纏った」が直接的に結びついているのは、「衣を」の部分になるはずですが、この「衣を」が出て来るのがちょっと遅すぎます。そのせいで、「身に纏った天女が」と誤読しそうになったり、あるいは全体の文意をつかみにくくなったりしています。
特段のこだわりがないのでしたら、文章を分けてしまったほうがいいのではないでしょうか? ٩(ˊᗜˋ*)و
ひょっとすると、世の中には「読みにくいけど美しい」という、文章があるのかもしれませんが、私はそのような文章には懐疑的です。読むということができて初めて、内容を理解できたり、文章の美しさについて鑑賞できたりするはずです。なので、私のこの考えに照らせば、美しい表現を心がけている十六夜さんは、必然的に「文の読みやすさ」についても、心がけなければならないことになります。
書きたい表現(例えば、「天女が着ているような」など)が決まっているのでしたら、あえて一つの文章に、全部を詰め込む理由もないのではありませんか? すべての文章にこだわることは難しいでしょうが、力を入れて書こうとしている部分くらいには、もうちょっと手を入れてもいいのかなと思います。
1:青年が髪と衣をなびかせているという文章。
2:髪の説明。
3:衣の説明。
こんなふうに分けたほうが、十六夜さんの練った表現が、ダイレクトに読者に伝わるはずです。今のままでは、注目してほしい部分が一つの文章に複数あるため、読者の視点がぶれてしまうように感じられます ( ;`・﹏・´)
3、「少女の知らない母」について
>>私には、母様が眠るここにしか居場所がないんだよ、と今にも大粒の涙が零れてしまいそうに目元に涙を溜め、口元を歪める。
一応、確認のためのフィードバックです (՞ . ̫ .՞)"
「今にも大粒の涙が零れてしまいそうに目元に」という表現で、間違いないですね?
不正確な表現だとまでは思いませんが、もし、「○○に○○に」という形で表現したいのであれば、初回の○○にが長いので、「と今にも大粒の涙が零れてしまいそうに”、”目元に涙を溜め」と読点を挟んだほうが、初見でも誤読しにくいかなと思います。
>>そして、青年は視線を少女の母親の墓に落とし、ぽつり、ぽつりと今にも涙が頬を伝うような〖哀しい〗という言葉が相応しいの顔で思い出を語り始めた。
「相応しいの顔で」という個所は、「の」が誤植かなと思います ( ੭ ・ᴗ・ )੭
4、「少女の選択」について
>>そして、先ほどまでのふざけた態度など、まるで感じさせない真剣な面差しで水月の頭に優しく撫でた。もう、彼の瞳は金の星の色でなく少女と同じ、青い星の色をしていた。
「水月の頭に優しく撫でた」という個所は、「頭”を”優しく」の誤りかなと思います。もしくは、撫でたという表現が誤りで、手を置いたとかにするつもりだったのかもしれません ( 。•̀_•́。)
>>そう言って、〖月〗と名乗っていた水月の父親である青年の姿は、光の粒となって少しづつ消え始まっていた。
特段のこだわりがないようでしたら、「少しづつ」ではなく、「少しずつ」のほうが一般的かなと思います。ここだけ古めかしい表現を、する理由もないでしょうから (*ゝ∀・*)b
ここは、「消え始まっていた」という表現についても、消え始めていたなどに改めたほうが、わかりやすいかもしれませんね - ̗̀ ( ˶'ᵕ'˶) ̖́-
※21:08頃に追記しました。
作者からの返信
修正点、本当にありがとうございます!
早速、直させて頂こうと思います!
どうしても、スマホで執筆しているためか、文字の打ち間違いが多くて……。
文章の方の添削も凄く勉強になりました。
ありがとうございます!
母子の別れへの応援コメント
まだ読んでいる途中ですが、取り急ぎ確認したいことがありましたので、この場でご連絡した次第になります (*・ω・)*_ _)ペコリ
「出来る限り美しい表現」を心掛けたというお話でしたが、ここでいう「美しい」の意味について、もう少し、十六夜さんのお考えを聞けたら幸いです。
私は何も考えていませんでしたので、文学的だったり、あるいは詩的だったりする表現を「美しい」と呼んでいるのかなと思っていましたが、私の理解は正しいでしょうか? それとも、子供でも読んで理解できること(誤解の余地がない機能美的な美しさ)といった意味合いですか? あるいは、まったく違う何かでしょうか? (՞ . ̫ .՞)"
作者からの返信
コメントありがとうございます。
私にとっての美しい表現は、詩的なものであったり、言葉として美しいものなので、すゆ花さんの解釈で大丈夫です。
分かりづらい書き方ですみません(´д`|||)
母子の別れへの応援コメント
おはようございます。
この企画、わたくしも参加しています♪
って。嬉しくなって読みました。といっても、わたくしはのは未だ下書き状態。公開していなくて……
水明さんのは、連載開始ですか?
この後の展開。どうなるのでしょう?
作者からの返信
応援コメント、ありがとうございます。そして、返信が遅れてしまいすみません。
この作品は、現段階ここまでで、前半戦が終わった感じです!なので、次話で終わりかなぁ、と思っているんですけど今のところ未定です。
結音(Yuine)さんの〖月を飛ぶ蝶のように〗楽しみにしています!
最後に!この作品を読んで下さりありがとうございます。
では、次話をお楽しみに。
少女の選択への応援コメント
読み返しに参りました。
月の心優しいけれど、どこかちゃっかりしている人柄が神様らしいですね。
彼女の決断が、いつか両親に祝福されるような物になるといいと思わせてくれる、素敵な物語でした。
また、緻密であり読みやすい描写は、勉強になりました。
作者からの返信
読み返し、ありがとうございます。描写の方を褒めて頂けて、とても嬉しいです。
読んで下さりありがとうございました。