奇跡
古 散太
奇跡
今、生きている
今、ここに存在している
これが奇跡でなくて何を奇跡というのだろう
次から次へ新しく生まれる病気
いつどこで遭うのか分からない事故や犯罪
それらをすり抜けて今
ここに存在するのであればそれは
まぎれもなく奇跡
人は死を考えるとき
自分の年老いた姿を想像する
しかし現実は
それまでの時間を許してくれないこともある
病気、事件、事故、災害など
人が死ぬ理由はいくらでも転がっている
人が思うほどその肉体は強くない
見て見ぬふりをするのは個人の自由
見て見ぬふりをしてその時が来て
慌てふためくことになるのもまた自由
生まれた以上人はかならず死ぬときがくる
死を覚悟して生きる人は
日々、感謝して生きているだろう
刹那を楽しみ、充実させて
毎瞬起こるすべてのことに決意をもって
全力を傾けて生きているだろう
人生を無駄に過ごさず生きているだろう
今、生きている
今、ここに存在している
これが奇跡でなくて何を奇跡というのだろう
奇跡を求める前に足元を見てみよう
常に奇跡が起こっていることに気づくだろう
奇跡 古 散太 @santafull
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます