第13話:話のスケール
この件も忘れていました、申し訳ありません。
拙作“第十三魔法機動捜査班!”で主人公たちの相手は、魔物に取り憑かれたバイク乗りの銀行強盗でした。これが編集部様にツッコまれたのです。曰く、
「構成としてはまとまっているもののスケールの大きさ、広がりが欲しいと感じました。銀弾を追う過程で新たな事実が判明してさらに大きな事件に繋がったり、シーナや枢女がひどい怪我や致命的な失敗をしたり、もしくはミスリードがあったり、もう一歩踏み込んでいれば様々な設定が活きてきたかと思います」
お解りでしょうか? 事件の規模が小さすぎるということなんです。
ここでも“涼宮ハルヒの憂鬱”のきわどさが光ります。何といっても、対応しないと全宇宙? 全世界? が改変されてしまうのです。
読んで頂ければわかりますが、“第十三魔法機動捜査班!”の主人公たちは大魔法使いの魔女の同位体、異世界の吸血鬼の真祖、神様です。そんなメンバーがそろって対応するのが、銀行強盗では役不足だと編集部様言っているわけです。まあ、言われてみれば至極当然ですよね。
まちかりの中では最終的な敵は決まっているのですが、まだそこまで書くには早いかな、と思っていたのです。
まちかりにとって、今書いている小説はパイロット版のようなもので、これで受賞出来るなら続きを書きましょうという位置づけなんです。
これはハルヒやシャナなど、リリースされているラノベを読んで頂ければ解かるのですが、大体ほぼ第一巻はそういう位置づけです。第二巻以降で本格的に稼働し始めるストーリー展開になっているのが大半です。
考察と少し矛盾しますが、受賞も出来ないレベルで続編を書くなんて、自分自身の使い方としてはとんでもありません。時間も余裕も無限にあるわけではありませんから……。
編集部様がゴールを動かすのはしょうがないとしても、続編あるなしの取り扱いぐらいは決めてほしいものです。書き手側は続編を書けば、新作を書く時間が犠牲になってしまうのですから。
話を戻しますが、主人公たちが対峙する問題の規模は大きければ大きいほど良いということです。全宇宙、全世界をかけた問題作が待たれています!
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