第9話:インテリジェンスは御不要ですか?? 【考察と実例】

 さて、皆様には

「これだけは好きなので、いつも書きたい」と云うモノがあったりしますか?


 まちかりにはあります。〝銃=Guns〟です。


 眉をひそめる方もいらっしゃるかもしれませんが、あくまで空想の世界のことです。銃を、銃をカッコよく使うキャラクターを書くのは、まちかりの憧れです。


 ですので銃が出てくるときには、女の子ほどではないですが詳しく書きます。以下例文(セリフ)です。


「警察署に殴り込みっていうと……ええと、AR―18にSPAS12ショットガン……いや、待て待て? それじゃあオークやオーガ達には効かないだろ? ブローニングのBARとか? 親方、ドラムマガジンねえ? おっ、こいつは凄い! 米軍が採用した、.338ノルママグナムを使うLWMMG(Light・Weight・Midium・Machine Gun)じゃねえか、すげえ! ベルト給弾だから、弾丸は1,000発ぐらいか? 親方、アネキの銃の修理は終わってんだろ? そう、コレコレ。これがないと〝ランダル〟っぽく無いな! 親方、こいつの弾くれねえ?」


 カッコよくないですか?! 萌えませんか?!


 あ……冷たい視線が注がれているのがわかります、凄くよくわかります。


「なに言っているのかわからない」


 そうなんですよ、興味のない方々にすればどうでもいい、わからない言葉が並んでいるんです。そんなことだから、編集部様にもしっかり指摘されました。


「英数字で構成されたミリタリーチックな固有名詞が乱舞するのは少し読者にとってはハードルが高く感じますし、作品そのものの舞台や設定などもとっつきにくい部分があるのは否めません」


 がーん! お解りいただけたでしょうか?


 このような文章は“ハードルが高く感じる=障害になっている”ということなんです。これはけっこう、まちかりにとってはイタイです。何しろ自分の得意分野が生かせない、ということですから。


 でもしょうがありません。興味のない方にとってみればリボリバーもオートマチックも全部“拳銃=ピストル”ですし、サブマシンガンもアサルトライフルも軽機関銃も重機関銃も“機関銃=マシンガン”ですし、バズーカもグレネードランチャーも無反動砲も大砲ですし、それからそれから……


 ……ハードルが高くなるのでやめます。


 野球やサッカー、ピアノやバイオリンだって本当はすごいこだわりがあるはずです。独特のテクニックやブランド、プレイの種類だっていろいろあるはずなのに、あえて書いていない。一般の読者が入っていける範囲で書いていると思うのです。


 でもここでちょっと言わせてください。そういった知識って書いた方が良いんじゃないですか、とも思います。古い映画で恐縮ですが“ダーティ・ハリー”という映画で、「この拳銃は44マグナムと言って世界で一番強力な拳銃だ、お前の頭なんかキレイさっぱり吹っ飛んじまう」というセリフがありました。これによって44マグナムが世界一(当時です、今は違います)だと、世間に知れ渡ったのです。そういうのってインテリジェンス=知識だと思うんですよ、人生の潤いじゃありませんか? ストラディバリウスが良いバイオリンだ、とかにしてもそうじゃないですか?


 編集部様の声が聞こえます。


「書籍化してから言いましょう」


 ……書籍化して微に入り細に入り書いてやる。


 書籍化したいなぁ……とか?

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