第四節 七夕の戀歌
第二十八話
今日は
次第に空は群青色に染まっていき、星ぼしが現れはじめた。静かに音楽が奏でられ始める。
天の川が見える。
降るような星ぼし。
笹の葉の音。短冊の揺れる音。人々の願いが詰まった、その音。
あたしは
「
「うん」
震える手を、
舞台に出て、用意された大き目の短冊に和歌を書きつける。
和歌は旋律となって、天に届くのだ。
大丈夫、出来る。
「宮子、始めよう」
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