第二十七話
「お茶しているの?」と
「うん、そう。
「飲みますか?」
「うん、いただこう」
五人でお茶を飲む。
平和だなあ。
お茶のいい香りが漂う。お茶は夏に合わせて、冷たいお茶。
「そう言えばさ、
「よかったね、
――あれ?
もしかして、
それに。
「ねえ、
「うん、知っていたよ。ずっと、早くくっつくといいなあって思ってた」
「そうなんだ」
「
「そう」
ていうことは、
「……
「え?」
「卵を割っちゃったって、泣いていたんだ」
そのエピソード、
あたしの視線に気づいて、
「でも、いいんだ。
ああ、そうか。きっかけは卵でも、その後の恋の対象は
「おれはさ、二人とも好きだから、二人が幸せになったら、それでいいんだよ。
「宮子さま」
屋敷に入ろうとしたとき、呼び止められた。
「
「宮子さま、わたくし、お願いがあって」
「なんでしょう?」
「宮子さまに
「二人分?」
「そう。わたくしと、この
側に控えていた男性が頭を下げて、彼が
「……一緒に
「ええ。……まだお父さまたちには言っていませんが」
お姫さまも大変だ。
「分かったわ。短冊、書くわ」
「ありがとうございます! ……宮子さま、ほんとうにありがとうございます。わたくし、いろいろしてしまったのに……」
涙ぐむ
いいなあ、幼なじみからの恋。
何がどうなって、
それに。
誰なのかしら?
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