第5話 俺っ子JK、添い寝する

◯◆◯◆



//SE ごそごそと二人が布団に入る音


//至近距離で向かい合う二人

「わ、分かってたけど、二人くっついたまま横になるの、結構大変だな」


//SE 体勢を整えるためにごそごそ布団と体がこすれる音


「お前は大丈夫か? 寝辛かったりしたら言えよな」


「俺は大丈夫、別にどんな体勢でも寝れる……る!?」


「近い近い近い近い! 顔が近い! 冷静に考えたら何だこの体勢、顔が近すぎるだろ……」//小声で


「な、なんでもねえよ。は、早く寝るぞ」//顔を背けながら


「……え、なんで横向くのかって? べ、別に理由なんてねえよ。この方が寝やすいだけだ」


「首が伸びきって辛そう? す、ストレッチだよ! ストレッチ!」


「……なに? このまま首を伸ばしたままじゃ寝違える? いや、まぁ……確かに、そうだけどよ」


「……寝辛かったら、お前の頭を枕にして寝ればいいって……いや、それはそれでくっつき過ぎっつーか、なんつーか……」


「……ど、どうする、俺。このまま正面でこいつと向き合ってたら、ドキドキし過ぎて絶対寝れない自信がある。かといってこいつの頭を枕にしたら寝やすいだろうが、距離が近過ぎる……」//小声で


「……ま、待て。今どっちにするか考えてんだよ」


「このまま向き合ってたら、寝てる間にうっかり唇同士が触れ合うかもしれねえ。ふ、ファーストキスがそんな事故みたいなのじゃ……嫌だ。なら……ここは、こいつの頭を枕にする一択。……か、かなり恥ずいけど、……えいっ!」//小声で


//SE 抱きついてくる音とそれに伴って布団が擦れる音

//以降、しばらく声は右耳元で


「……ふ、ふわぁっ!? ほ、ほほほほほっぺがくっついてる」


「……なんだこれなんだこれ。幸せか? これが幸せなのか?」//小声で


「……うるせえ、なんでもねえよ。お前のくせに……なまいき」


「……今日はさ、色々あったよな」


「お前に超能力のこと話して、磁力でくっ付いて……まさかお前と付き合うことになるなんて、今でも信じらんねえ」


「……え? なら信じさせるって? どうやってだよ?」


「あ、心を読むやつならもうやらねーからな! お前、また可愛いとか連呼して俺を困らせる気だろ……」


//SE 唇にキスする音


「う……が……。え?」


「……え、いま……え? くち……え?」


//SE 唇にキスする音


「……っ!!!」


「……おまっ! ばか! い、いいいいいきなりキスするやつがいるか!」


「お、俺まだ……こ、こここ心の準備が」


「……い、いや、嫌じゃねえけど……」


「…………」


「……なんでそこで黙って固まるんだよ」


「嫌じゃねえって言ってんだろ」


「……~っ! なんでお前はこういう肝心な時に鈍感なんだよ」


「……ったく。しょーがねー……な」


//SE 頭を掴まれる音

//SE キスされる音


「へへっ、仕返しだバカ野郎」


「……大好きだぜ。これからもさ、俺と一緒にいてくれよな」




----------


 あとがき


 これにて完結です。最後まで読んで下さり、ありがとうございます。

 少しでも「面白い」や「可愛い」と思って頂けましたら、応援や評価(★★★)を頂けると嬉しいです。コメントやレビューなんて頂けたら飛び跳ねて喜びます。

 皆さんの応援が何よりのモチベーションになりますので、何卒よろしくお願いいたします。


また、同じく第2回「G’sこえけん」音声化短編コンテスト ASMR部門参加作品として『アイドルの妹を推してることが妹にバレた件〜俺をイジってくる妹は天然の返しに弱過ぎる〜』全4話も投稿してます。

こちらも一万字ほどなので、合わせて読んでもらえると幸せです。

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ボーイッシュ幼なじみのJKが超能力に目覚めたら、二人の距離が物理的に縮まった件 路地浦ロジ @roji041

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