品質管理とは
品質管理の役割
「お客さまが、安心して製品を使える」
品質管理を仕事にする者が目指し、到達すべき場所はこの一点である。あなたは、購入した製品で以下に近しい状態に遭遇したことがあるだろうか。
・電源ボタンを押したのに機器が動かない。
・「決定」を選んだのにキャンセルされる。
・商品を購入したら表示額以上の支払いを求められた。
・きれいな音質を期待していたのにノイズがひどい。
・イジェクトボタンを押したのに、機器に入れたものが出てこない。
・発売日に「購入」ボタンを押したのに、製品が利用可能にならない。
・突然データが消え、最初からやり直しになった。
・長時間利用していたら、急に機器の動作が止まった。
これらの状態を、製品開発の現場では『不具合』と呼ぶ。製品の具合がよくないのだ。本来発揮できるはずのパフォーマンスがほとんど出せない状態に陥っている。製品に存在する不具合は自然に治癒しない。寝冷えして風邪をひいたわけではなく、昨日とった食事にあたったのでもない。季節性の病にかかったわけでもないのだ。
製品には、自力で回復する力もなければ、免疫力もない。予防はあるていどできるが、不具合を根絶するような特効薬はどこにもない。なおさない限り不具合は確実にそこにあり続け、具合のよくない動作をし続けるのだ。製品がお客さまの手元に届いたとき、不具合ははじめからあってはならない存在なのだ。不具合がはじめから存在しない状態が、お客さまにとっての安心である。
お客さまの安心を第一に考え、貪欲なまでに不具合を取り除き、製品品質を高めるために知恵を尽くす。これが品質管理の役割だ。お客さまは、製品を購入する前に『これから買う製品に、どうか不具合がありませんように』と、神に祈りを捧げてはいない。不具合に悩まされるなど、よもや想像もしないだろう。不具合とは、存在しないのが当たり前で、自然なことなのである。
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