第8話 現実はそう簡単にいかない

王都への馬車に乗って2週間がたった。

俺は自動車のありがたみを知った。

めちゃくちゃ尻痛てぇし、馬車酔い(?)をめちゃくちゃしたからだ。

車で酔ったとか言ってた小学生の頃が恥ずかしくなってくる。


そんなことを考えたら王都に着いた。

試験まであと5日あるし、王都を回って行こうと思った。

その前にまずは王都にいる期間寝ることになるであろう宿を探すことにした。


「お、こことかありかもな」

と思い、入ってみた。


「すみませーん」


「はーい。食事ですか?泊まりですか?」

随分と可愛い子が出てきた。

青い髪に緑色の目か、珍しいな。と思った


「泊まり1人7日分で」


「前払いで、銀貨7枚です」

この世界のお金は、銅貨、銀貨、金貨がある。

銅貨1枚100円、銀貨1枚1000円、金貨1枚で10000円くらいだ。素泊まり7泊約7000円はめちゃくちゃ安い。


「どうぞ」


「金貨1枚お預かりしまして、お釣りが銀貨3枚です」

お金は、俺の親から金貨10枚貰った。

しばらくは生きていけるだろう。

宿は確保出来たので、次は街を見に行こうと思う。


街に来た。

まあ日本の市場とあまり変わらんだろう。

物価は全然違うけど。


「お、この貝美味しそうだな」



「兄ちゃん。いい目してるね。この貝はさっき取れた新鮮の貝なんだよ。1枚どうだい?銅貨1枚だ」


「はいよ」


「ありがとね兄ちゃん」

買った貝を1口頬張る。

この味はホタテだな。

これ食べるとバター醤油が欲しくなってくるな。

ん?バターと醤油さえあれば作れるのではないか?と思った俺は探すことにした。


2時間たった今、俺の手持ちには何も無かった。

バターは乳製品だから高いらしく、1片金貨1枚だった。ぼったくりだろこれ。

醤油に関しては、似ているものすら無かった。

この世界の人達どうやって生きてるんだ?

漫画とかだったらあってぼろ儲けしてた所じゃんか......


 現実は上手くいかないんだなと思いながら、宿に帰って行くのだった。

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最強の親を持った息子の異世界生活 さけ @sakezyake

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