第74話 ドラゴンに勝つ人間って居るの…?

俺とアロンは霧についての調査をしつつ、次の階層に行くための扉を探していた。このダンジョンは縦穴型…簡単に言えば縦に大きく展開されているダンジョンで、ダンジョンの深部に行くに連れてそのモンスターの強さだったりが変化するらしい。


この知識はアロンだよりだから、俺の知識じゃないんだけどね…それでアロンに聞いた話ではこのダンジョンは何処かおかしいという話だった。


このダンジョンに入ってからすぐに火山のような風景が広がっているはずだったのに、なぜか工場がこうやって広がっていることにとてつもない違和感を感じるのだ。


このダンジョンには本来機械などが設置できるほどの温度ではなく、最低でも50度の気温の中探索をしなくてはいけないダンジョンだったのだ。しかし今では見る影もない温度になっている。それにこのダンジョンでは何が生産されているのか全くわからないのも危険な点だろう…


そして俺とアロンはダンジョンの中を更に詳しく調べるため、ダンジョンの奥地へと向かった…


ダンジョンの奥へ向かうための扉が霧の中に見えたため、なんとかして入ろうと霧をなるべく吸わないようにして扉に侵入することが出来た…


そして扉の中を通り抜けて、周囲を見渡してみると同じ様な光景が広がっていた。工場が再び周囲を包み込んでいた。


「アロン…また工場なんだけど…本当にここって浸食のダンジョンなんだよね?」


『私も疑問に思ってきました…浸食のダンジョンの特性と一切照合できません。おそらくですけど、ダンジョンのボスになにかあったのかと…』


「ダンジョンのボスに手を出せるやつなんて居るの?そんな事ができるやつが居たら国家で管理されてしまいそうじゃない?」


『そうですね…わかりませんけど、ダンジョンのボスに対して何かをすることができるとするなら、相当な強者になります。それも私達では太刀打ちできないほどの…』


「でもさ…ダンジョンのボスってここはドラゴンなはずだろ?ドラゴンと戦って勝てるのなら、普通に考えると名乗りを上げたりするんじゃないか?『ドラゴンと戦って支配したんだぞ!!』みたいなかんじでさ?」


『普通の人間であればそうするかもしれません…ですが、それが普通の人間ではない場合はどうでしょうか?例えば裏社会の人間や、そもそも無名の人間だったり…表に出たいと思ってない人物の可能性もあると思います。』


「確かに裏社会の人間だったら、表に出たくないよね…でもそんなに強い力を持っているなら、警察に特定されたりしてもそもそも殺されたりはしないだろうし…良いんじゃない?」


『そうですね…現在の日本であれば警察の機能も低下しているでしょうから、正直裏社会の人間だったり犯罪歴がある人間が名乗り出たとしても問題ないと思います…』


「やっぱりそうだよね…それよりもこの状況どうする?この工場みたいなのって何を生産しているんだろう…」


『そこの工場のところから一つ取りますか?一応その物品を鑑定したり出来ますけど…』


「じゃあ一つだけとっておいてくれない?後でそれを一緒に提出しようと思ってさ…」


『提出してしまうんですか?有用なものだったら自分たちで使ったほうが良いんじゃないですか?』


「そうだね…有用なものだったらになるかな。ダンジョンに落ちている物は基本的には有用なものばっかりだけど、たまに変なものがあるんだよね…」


『そういう物はありますもんね…危険なものがあれば私が判断して上手いこと弾いておきます。』


「ありがとう…アロンにはいつも助かってるよ。」


『そんな事を言わなくても大丈夫です。主様と私もあえてとっても毎日が楽しいです。主様と一緒に戦ったりするのは特に楽しいです!!』


「俺もアロンと一緒に戦うのは楽しいよ!!これからも楽しみながら安全に冒険しよう!!」


『そうですね!!』


俺とアロンは雑談をしながら、ダンジョンを攻略していった。そして次の階層へと進んでいった…



















新作もよろしくお願いします!!

裏切られ絶望した少年の復讐譚

https://kakuyomu.jp/works/16817330664793177655/episodes/16817330664803455889


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