第71話【戦闘】ダンジョン内部の異変
新作もよろしくお願いします!!
裏切られ絶望した少年の復讐譚
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ダンジョン内部へと侵入した俺たちだが、すぐに異変に気がついた。このダンジョンの内部は火山を模したかの様な光景が広がっていると言う話を聞いていたのに、まるで工場のような光景が広がっていたのだ。
工場のような光景を異質だと思いつつも、内部へと足を進めていった。アロンに乗って空中から偵察を行ってもいいけど、空中に対しては様々な制圧を行うことが出来るしあまり良い手ではないだろう。
空中では動きも制限されてしまうため、地上であれば当たらないような攻撃にも当たってしまう可能性がある。そういう所を考えれば、今回は地上から攻略していったほうが良いだろう。
「なぁアロン…このダンジョンは配信されている情報とは違うんだけど、どういう事か分かる?」
『分かりません…何か強大な力が働いたとしか考えられません。元々は火山を模したかのような光景だったのでしたら、ボスモンスターはドラゴンと考えられます。』
「ドラゴンはこんな工場のような光景が広がっている方が良いのか?絶対に火山とかのほうが良いと思うんだけど…」
『普通に考えれば、火山とかの方がいいに決まっているでしょう…レッドドラゴンと呼ばれるドラゴンであれば、確実に火山の光景のほうが良いと考えるはずです。他のドラゴンも一部の例外を除いて火山は生息しやすい環境ですから、早々変えはしないでしょう…ましてやこんな工場のような光景には…』
「やっぱりそうだよね…これはすぐに帰って報告したほうが良いんじゃない?」
『いえ…今ここで帰ってしまえば、後に攻略する時に敵の情報が一切わからない状態で戦わなければいけなくなります。敵の情報を得ることが出来るのが一番ですが、そこまでではなくともフォルムくらいは確認したほうが良いと思います。』
「わかった…本当はあんまり危険を犯したくないんだけど、これも誰かがやらなくちゃいけないもんね…」
『その調子です。私が前衛を努めますので主様は私の背中をお願いします。』
「任された!!敵の姿が見えたら報告できるかな?」
『わかりました。敵を発見したら報告をしますので、写真を撮るなりして情報収集に勤めましょう。それと事前知識を主様にも共有します。』
「事前知識?」
『はい。工場のような光景が広がっていることから、おそらく機械系…まぁゴーレムなどが出現することも考えられます。ゴーレムの特徴はご存知ですよね?』
「まぁね。というかアロンがゴーレムだから、知ってなきゃまずいでしょ…」
『それもそうですね!!ちなみになんですけど、主様はこういったダンジョンに以前入りました?』
「いや…そんな記憶はないかな。だってダンジョンに入ったのはアロンと一緒に入ったのが一番最初だからね。」
『そうなのですか…』
「なにか問題があるの?」
『いえ…問題というわけではないのですが、一つ疑問に思いまして。』
「疑問に思った?」
『はい…こういった工場のような光景はたいてい一部が隠れていることが多いのです。簡単に説明しますと、重要な機関は霧によって隠されているような感覚がある感じです。この工場は実際に操作できるでしょうから、そういった物の撹乱をするためでしょう…』
「うん…でも俺は全部見えてるよ?」
『そこなんです…一体どうしてそういった感覚に陥らないのか…疑問が残ります。』
「まぁ見えてるんだし、特段問題はないでしょう?霧に隠れている状態から見つけてからじゃないと操作できないって言うわけでもなさそうだし…」
『そのようですね。ちょっと不安ですが、そこら辺の奴を操作してみてはどうでしょうか?』
「下手に動かすのは止めておいたほうが良い気がするのは俺だけかな…まぁ良いや。」
俺はそこらへんにあったありふれた形をしたハンドルを手に取って回してみた。
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