第70話 【疑問】ダンジョン攻略開始!!
新作もよろしくお願いします!!
裏切られ絶望した少年の復讐譚
https://kakuyomu.jp/works/16817330664793177655/episodes/16817330664803455889
ダンジョンの前に到着したアロンと俺は、いつも以上に厳戒態勢が敷かれているのを見て驚いていた。なぜいつも以上に厳戒態勢が取られているのかは分からないけど、なにか良くないことが起きている予感がした。
「そこの人ちょっと良いかな?」
俺は駐留している部隊の一人に話しかけた。部隊の一人は腰につけてある剣に手をかけながら、俺に近寄ってきた。そして俺に敵意がないことを悟ると、剣から手を離した。
「気分を悪くさせたなら済まない…でもちょっとこれくらい警戒しなくちゃいけない理由があってね。」
「わかりました。深くは聞きませんけど、大方ここに駐留していた部隊がやられたとかでしょうか?」
「そのとおりだ。君がどうやってその事を知ったのかはしらないけど、ここでその話をするのは止めておいた方がいい。中には血の気が多いやつも居るから、下手にその事を喋れば殴られたりするかもしれない。」
「大丈夫です。流石に空いての心情を考えずにそんな無作法なことはしません。ご安心ください…」
「それなら良かった…それで俺のことを読んだ理由は何だ?」
「じつはこのダンジョンの内部に入りたいのです。」
「このダンジョンの内部に入るだって!?君はこの中の状況を知らないから無理はないのかもしれないけど止めておいた方がいい!!今このダンジョンの内部に入ればほぼ確実に死ぬぞ!!」
「大丈夫です。俺には主人の命を命がけで守ってくれるモンスターが居るから!!」
「なるほど…それは良いね。例えモンスターをテイムしていても、そのモンスターが完全に主人のことを守ってくれるわけじゃないから、そうやって守ってくれるモンスターは本当に貴重だよ。ちなみにどんな風にテイムしたんだい?」
「卵の状態だったのを見つけて家に持ち帰ったんです。その卵が孵ってモンスターになったんです。とってもびっくりしましたよ…」
「へぇ〜それはすごい。え〜っとダンジョンの内部に入りたいんだったよね。今すぐ契約書を発行するから、少し待っててね…」
そうして数分その場で待っていると、契約書とボールペンを持ってきてくれた。
「ここにサインすれば良いんですよね?」
「そうだよ。まぁ今の状況だったら尚更かも…このダンジョンの内部がどうなっているかわからないしね。それと何だけど、これはダンジョン省からの頼み事なんだけど、頼めないかな?」
「何でしょう?」
「ダンジョンの内部をこの特殊なカメラで撮影してきてほしいんだ。この特殊なカメラであれば、鮮明に撮影することが出来るんだ。」
「普通に配信する用のやつじゃ駄目なんですね。」
「私個人としてはそれでも良いと思うのだけど、上の意見は固くてね…絶対に通らないんだよ。まぁとにかく頼めるかな?」
「別に構いませんけど…その代わり報酬が発生すると考えても良いんですよね?」
「当たり前じゃないか…この世は契約なんだぞ?働くのであれば報酬が発生して当然だろう?まぁそれを守らないやつも一定数居るがな。」
「そのとおりですよ…それに最近は日本も情勢が悪化しているというか…」
「そう思うよな…国会議員が一斉に殺された後、日本ランキング一位をトップにした政権みたいのが発足したけど、国会議員みたいに政治のことを学んだやつは少ないはずだ…いずれこの国は崩壊するかもな。」
「崩壊する前に抜け出したほうが良いのでは無いですか?」
「まぁそれでも日本人だから、一番暮らしやすい土地に残りたいっていうのもあるな。君が言うように早く抜け出しておけば良いのかもしれないけど、俺はここに残りたいかな。」
「確かにそういう人もいますよね…自国が一番暮らしやすいですもんね。」
「そのとおりだ。よしサインも確認できたことだし、依頼の方を頼んだよ!!」
「わかりました。依頼をこなしてきます。ダンジョンの内部を撮影するだけで報酬がもらえるのはこちらとしても、非情にありがたいですから…」
「いえいえ良いんですよ…だって内部が激変している可能性だってあるんですから…」
その言葉を聞いた後、俺とアロンはダンジョンの内部へと侵入していった。既にルージュにはアロンに憑依してもらっているから、飛行することも出来るしなんとかなるだろう…
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