第67話 悪魔の誘惑

新作もよろしくお願いします!!

裏切られ絶望した少年の復讐譚

https://kakuyomu.jp/works/16817330664793177655/episodes/16817330664803455889



「はぁ?悪魔を超える存在になれるってどういうことだ?」


「まぁわからないことだらけだろうから、説明してあげよう。悪魔の直属の信者になると、悪魔へ進化する権限が与えられるんだ。悪魔へと進化する場合は人間には戻れないがな。」


「…悪魔へ進化したら、人間には戻れないってことは…」


「お前が感じているのは多分あってるよ。悪魔に進化したらその魂は悪魔界に送られるんだ。未来永劫苦痛を味わされ続けるが、悪魔の体では死ぬことも出来ない…魂が浄化されても天国地獄には行けないんだ。」


「そうなのか…聞きたいんだが、悪魔に進化した場合は悪魔の直属の信者は解除されるのか?」


「そうだな。俺の直属の信者になった後、いつでも悪魔に進化する権限を与えられているから、どんなタイミングで進化しようと君の勝手だ。だがな、悪魔に進化した後は俺と敵対することになるぞ。そこだけは理解しておくんだな。」


「なるほど…」


「それでどうだ?オレの直属の信者になるか?」


「…アロンどう思う?」


『悪魔の信者になるなんて想像も付きません…デメリットなども考えれば、この提案は受け入れないほうが良いかと思います…』


「でも受け入れなければ何をされるかわからないよ?そう考えれば受けえ入れたほうが良いんじゃないかな?」


『受け入れなければ何をされるかわからないというのはわかります…ですが、これを受け入れたら悪魔がすることに全て従う必要が出てきます。気分次第で殺されてもおかしくはありません。』


「…たしかにそうだな。」


「テイムしているモンスターと話をしたようだな。それじゃあ君に回答を聞こう。俺の直属の信者になるか?」


「…申し訳ないのですが、遠慮させていただきます。」


「ほう…理由があるんだろうな?説明をしてもらえるんだろうね?」


「貴方の提案を受け入れて、悪魔の信者になるとしましょう…悪魔の信者になったら悪魔の方針に従って様々なことをしなければいけなくなるでしょう…ですが、俺は自由に生きたいのです。悪魔と契約するのはとても興味深いのですが今回はお断りさせていただきます。」


「…良いだろう。理由もはっきりしているのなら、私としても提案を強制させることはないからな。そうだな…今回の所は殺さないでやろう。ただ、次俺の視界に入ったら殺すからな?」


「なかなか物騒なことを言いますね…」


「まぁ俺様がこちらの世界に来ることなんて両手の指くらいだろうからな…そんなに気にしなくてもいいだろう。よし…お前に一つ報酬を与えようじゃないか。」


「なんの報酬ですか?」


「俺の事を倒せなかったとは言え、俺様の全力の10%までは引き出させたんだ…報酬を与えるのには真っ当な理由だろう?」


「そこは全力を引き出させたから、報酬を与えるとかじゃないんですか?」


「俺様の全力を出させるとしたら…それこそ今のお前たちの数千倍は強いやつじゃないと無理だろうな。それじゃあ俺からはこいつを報酬に与えよう。こいつを使ってそのゴーレムを強化するんだな。」


悪魔は俺にやりのようなものを渡してきた。その槍は悪魔の手から俺の手に渡され、いきなり重みが増したように思えた。


「うっ…重いな…」


「安心しろ。それは元々お前のために渡すものじゃないのだ。そのゴーレムに合わせて重さを調整したものだから、ゴーレムに渡してやってくれ。」


「わかりました…アロンこれ持って…ちょっと重くて…」


『かしこまりました…これは重いですね…でもぎりぎり扱えるような感じがします。』


「そうだ。お前のような巨人種にいつか渡すために作っておいたものだ。それはお前が使うと良い…武器だって使われないまま埃を被るのは悲しいだろうしな。」


『ありがとうございます。ありがたく使わせていただきます…』


「これでアロンも武器を使えるようになったね…近接戦闘するのに更に磨きがかかりそうだね!!」


「ふっ…修行をがんばるんだな。俺がお前と関わる機会は殆どない無いだろうがな。」












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