新月、天の川が流れる星空に想いを馳せる物語。数瞬、通り過ぎていった風と形容される優美なる描写。筆者の星を想う繊細な情緒的思考。途切れそうな儚い輝きの中からでも、確かな機微として息衝いているロマンを感じる。自分らしく生きることを勇気づけてくれる、その優しさに包まれながら今日もまた、少女はあの時の星空を探しているのだろうか。果てのない宇宙の中で、あなたの眺める星として、悠久と輝く存在として。
自分だけの個ではなく、世界のすべての中のひとつなんだ。