エピローグ

 レオパルドンマークⅢともなるとハリネズミのように全身に武器がセットされていて訳が分からなくなっている。装着しているのは南部ブロックの富裕層の不良少年たちだった。4、5人の少年たちがオープンカーに乗り込み北部ブロック通りを暴走している。レオパルドンマークⅢの火器を使って辺りを無差別に攻撃している。通行人は逃げ回っている様を見て笑っている。

「そこの車停まりなさい。」

 オープンカーの前方に男が立っていた。その男が拡声器により少年達に指示を出していた。

「車から降りて瞬装を解きなさい。さもないと直接行動に出ますよ。」あくまでも事務的な口調。

 特権階級である自分達が命令された。この事実に頭に血が上った彼らはその黒い背広を来たその男にレオパルドンマークⅢのありったけの火器を撃ちこんだ。男の周辺に爆発が起こり、煙で前方は全く見えなくなる。

「カケラも残っていないだろう。」

 そう言いながら笑ったリーダー格の少年は自分の装着したレオパルドンマークⅢの右胸の装甲に穴が空いてる事に気が付いた。愕然としながら絶命する。

 残りの少年たちが驚いている間に煙がはれていく。そこには漆黒のRSを装着した男が立っていた。拡声器の代わりに大砲のようなリボルバーを構えていた。

「逮捕に抵抗するなら射殺もやむを得ない。」その口調は冷静なままだった。

 少年の内の1人が震えながら呟いた。

「お前は…はぐれ署の影狼!」

「君たちには黙秘権がある、人権もある…少なくとも生きている間は。」影宮は言いながら引き金を絞る。

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黄昏の街 @sawaki_toshiya

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