さよならと再会

さよならと再会

少女はひたすらに進んでいた。

その姿は何かに追われるようでもあり、又、何かから逃れているかのようでもあった。

少女の目の奥には、既にここにはいない想い人の笑顔が浮かび、耳の奥では少女を呼ぶその声が響いていた。

反面、少女の体には鈍い痛みが走る。

痛みに泣きそうになりながら、それでもペダルを回した。

頭の中に浮かぶ歪んだ笑みを振り払うように、必死にペダルを漕いだ。


突如、大きな鈍い音がして、私の目の前には、空が広がった。

その傍らには、きっともう動かないであろう、酷く姿を変えた自転車。もはや痛みなど感じなかった。ただただ眩しい空に思わず目を細め、自分を呼ぶ声を遠くかすかに聞きながら


『やっと会える』


一言呟いた少女はゆっくりと目を閉じ、永遠の眠りの世界へ落ちていくのだった。

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さよならと再会 @You_better

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