いぬさんぽ
日本語破綻者
第1話いぬさんぽ
さかぐちは、犬が欲しかった。貧乏だったかれは犬を飼う余裕も時間もなかった。
毎日バイト生活で趣味と言えば寝る事だった。
たまたま犬の譲りますという情報誌を目にしてさがぐちはすぐに電話を掛けることにした。
犬は雑種で彼はぎりぎりの生活の中犬を飼う事になった。それは犬にとって幸せなのかそうでないのか、さかぐちはなやんでいた。しかしその犬とのさんぽの動画がばずり思わぬ収入源となった。彼は部屋を引越し広いところへと住み始めた。
犬との生活動画で大金を手にすることが出来た彼は、いよいよもって仕事をやめた。時間に余裕が出来たかれは絵を書く事にした。そして閃いたのが絵本だった。
犬との日々を面白おかしく絵本にしようと考えた。絵本を出版社に送ると刊行が決まった。彼は自分が動物のおかげでここまで生活が潤ったことで動物に感謝し動物保護活動をし始めることにした。
やがて猫を飼い始め、蛇や牛、馬、ダチョウ、様々な生物を部屋で飼う事になった。
しかし、一人では面倒を見切れなくなったので、世話係を雇う事になった。世話係はさがぐちの家を拠点としてほぼ家から出ないで暮らす毎日を送り始めさかぐちは、世話係を自分の家で飼っているような気分がしていた。
しかしさかぐちは忘れていた。自分が記憶障害なのにどういう人生を送るかの治験を受けている事を。つまりさかぐちは監視されいる立場なのだという事だった。
いぬさんぽ 日本語破綻者 @mojiuchisyuukann
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