第5話熊の使い手
−純白であり、狐よりも小さく美しい。兎よ目覚めよ−
振り向くと兎の少女が斧を持って立っていた。
「殺人兎の使い手だ。狼谷もぼーっとしてないで戦え。まだ敵は沢山いるのだぞ。」
ボスに言われた通り1人ずつ首に噛みつき、引っ掻き、殺していく。ボスも兎月さんも。だが敵の数が多すぎる。さっきまで10人ほどだったのにいつのまにか増えている?明らかに10人以上いる。
「おかしい。コイツら、フード被っているからわからないが能力者か。」
その時外から大きな声がした。
「正解だ!私の名は樋熊。お前らが戦っているのは私の能力。つまりそいつらに命はない。滑稽で面白かったぞ。さぁ、私と本当の殺し合いをしようじゃあないか。」
外にいたのは長髪の男。
「おそらくだが熊の使い手だ。」
「能力者は動物の使い手であると共にもう一つ能力が使える。私は殺人兎の使い手であり、時間を操る能力がある。あいつは分身の能力かな。」
「やはりマフィアには全てお見通しか。我々暴力団はお前らのようなレアもの能力者に懸かっている懸賞金が欲しいだけだ。金があれば幸せも手に入る。」
そういうと、樋熊は分身能力を使って襲ってきた。
どれが本体か分からない。とりあえず突っ込んで片っ端から消していく?それは無理だ。さっきのように永遠に増えていくかもしれない。ならどうする。そういえば俺にも能力があるのか。
「ボス…!あれは…?」
「狼谷も能力を使うのか。あれは火炎異能か。」
手から燃え盛る炎。それを相手に向かって撃つ。分身がどんどん消えていき、1人だけ炎を避けた者がいた。
「あれだ!」
「ここまで来たか。さすがマフィアだ。」
樋熊は姿を消した。
凍った息がとけるまで めづ @mezu_x
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