第4話獅子
「ついてこい。」
ボスに言われ、薄暗い倉庫に来た。なにか視線を感じる。
「能力者。お前らが俺らの大切な仲間を殺した。だからお前らを必ず殺す。」
この間の男と似た匂いがする。
−満月の夜、狼よ目覚めよ−
どこかで遠吠えが聞こえる。気づくと狼の姿になっていた。
「まて、お前1人じゃこの量は無理だ!」
ボスの声が聞こえたが、それよりも体が勝手に動いてしまった。
まずは目の前の男の首にかぶりつく。男は倒れたが銃口が腹に当てられている。まずい。このままでは俺が死ぬ。
「仕方ない。」
−王の冠は永久不変。獅子よ目覚めよ−
『バキュン』
銃が撃たれた?でも痛みはない。揺れる鬣、血液の滴る口。目を開けるとそこには獅子がいた。男は完全に倒れて銃は離れたところに飛ばされている。
「他にまだ10人ほどいる。こいつで死んでいてどうする。」
「ありがとうございます。」
「礼はいらぬ。早くいくぞ。」
ぞろぞろと集団が出てくる。1人ずつなら何とかなるが、何人も同時に銃口を向けられると流石に無理だ。倒したとしても同時に死ぬ。
「奴らも来る頃だ。大丈夫。1人ずつ着実に殺していけばいけるさ。」
震える俺にボスは優しく声をかけてくれた。
そういえば少女に誰かを呼ばせていた。仲間も来るのか。
−純白であり、狐よりも小さく美しい。兎よ目覚めよ−
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