10作目_悟りを開くまで出られない部屋
◆悟りを開くまで出られない部屋
9作目
文字数:5,143文字
第七回こむら川小説大賞参加作品
ランキング:ラブコメ週間307位(202.8.19時点)
リンク:
https://kakuyomu.jp/works/16818093082087509323/episodes/16818093082922045995
お題の「光」を踏まえ、男の全身、特にいかがわしい部分を光らせたギャグ作品です。
今回のこむら川、お題のせいでチンポを光らせる作品が群雄割拠していますが、拙作もその末席を飾っております。
タイトルですが、見ての通り「セックスするまで出られない部屋」が元ネタです。昨年のこむら川で金賞をいただいた【猫耳爆乳美少女全裸待機中】
https://kakuyomu.jp/works/16817330660594018808
も「セックスするまで出られない部屋」をモチーフにしており、インターネットミームが好きすぎる自分にちょっと引いてます。引き出しをもっと増やそうと思います。
今作、「修行の成果で身体を光らせるのはどうかな」から考え始め、「めちゃくちゃ失敗した」「エッチな気持ち!?」のあたりの師匠と主人公の掛け合いを最初に思いつきました。そこから、師匠が失敗したなら弟子も挑戦しないとな→じゃあもう二人で修行し合ってもらうか、というふうに考えを膨らませて作っていきました。
前半の会話シーンですが、師匠の厳かな雰囲気とのギャップからおかしみを出したかったので、地の文と師匠のセリフの間は改行二行分、会話文の間は改行一行分を空けて”間”を演出しました。これがうまく働いたかは不明ですが、自分なりの工夫ということで……
個人的に一番気に入ってるシーンは激しい修行シーンですね。修行と光を隠語のようにして勢いの良い濡れ場シーンを書いたら面白いんじゃないかなと。
会話シーンも修行シーンも、自分の脳内では思いついた時点でめちゃくちゃ面白いんですが、いざ文章にしようとすると難しいんですよね。ポロポロと本質が零れ落ちていくというか。修行が足りませんね。
こむら川での講評において、面白かった、笑った、とお褒めの言葉も頂きつつ、「短編なら初速が大事」「最初にどんな作品か示したほうが読者に親切」「最初からチンポを光らせろ」とのご指摘を賜りました。これはごもっともな指摘だなと深く納得いたしました。
例えば「修行で岩室に三日間籠もっていた師匠が出てきたら全身ピッカピカに光っていた」くらいの方が掴みとしては確かに強いなと思います。それに合わせて主人公のキャラも調整して……というふうに考えるのがブラッシュアップなんでしょうね。
ラスト部分ですが、当初は、光が消えて「こうして二人は悟りを開きました」みたいな賢者タイムオチだったんですね。
しかしこの作品、徹夜で書き上げて明け方5時頃に一旦上記のオチで完成したのですが、この時間に投稿してもツイッターに人いないしなぁと思い、読み返していたところ、(やっぱりオチが弱くないか……?どうせBL書くなら真剣にやったほうが良くないか……?)と思い、今のしっとりしたオチになりました。私はギャップが好きなので、結構好みのオチにできたなと。修行がテーマの話で「まだまだ修行が足らんな」という台詞を差し込めたのも地味に満足ポイントですね。
その他、気をつけたポイントと言いますか自分で気になった点ですが、宗教と同性愛を扱うにあたって、ギャグは書いてもこの二つを馬鹿にした露悪的な笑いは取らないようにしようと努めました。(どこまでちゃんとできたかは分かりませんが……)
というわけで、宗教は掘り下げ過ぎるとかえって良くないと思いふわっとした感じに。(悟りとか護摩行とか坐禅とか書いてる時点であまり意味無い気もしますが)
BLについても、単に一時の性欲爆発ではなく心が通じ合ったような今のオチにできて良かったなと思います。
読んでいただいた皆様から「笑った」との感想をいただき大変嬉しく思っております。やはりギャグ作品は読んで笑ってもらえるのがなによりの喜びであり、安心の瞬間なんですよね。自分で書いてる間は面白いと思っていても他人からどう見えるかは未知数ですし、万人にウケるわけないとは分かっていてもスベった時を想像すると胃が痛くなります。
温かい感想に、この場をお借りして心より感謝いたします。
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