応援コメント

第21話」への応援コメント

  •  﨑里ちゃん、やっぱり相手の感覚を軽く見がちな子ですね。接触が嫌な人に接触を強いるって、食物アレルギーの人に原因食物を食べさせるとか、飲めない人に飲酒を勧めるのと同じだと思うのですが。「エビだめなの? 加熱すればどう? ほら、食べてみて。あ、やっぱり蕁麻疹出ちゃうんだね。うん、分かった。ごめんね」みたいな。死ぬぞ。

     私が本作でモヤる要因のひとつって、モラルや倫理観の軸が川野限定でブレる所だと気づきました。前作では、村居くんのセクハラ発言を美羽ちゃんが注意したような「やっていいこと悪いこと」を認識できる描写がありましたが、対川野になるとこれが急に緩くなりませんか。誰も川野を尊重しない。今回も両親に軽くあしらわれて﨑里ちゃんと同室にされ、イヤイヤ体を触られたり触らされたりした(要するにセクハラされた)のに、その行為の内包する暴力性はうやむやに流され、むしろ「必要な試練」として肯定的に描かれてしまう。

     「幸せのため」という大義名分があれば多少の荒業もやむなし、ということなのでしょうが、声の小さい人が珍しく発した「無理」を踏み倒しても許される大義名分ってなんなんでしょう。本人にしか分からない感覚について、他人がもっともらしい理由で介入するのはシンプルに暴力だと思うのですが、これをまた物語が「﨑里ちゃんのおかげ」として処理するなら、川野はもはや彼女を称賛するための都合のいいお人形のように見えてなりません。

     しかも今回は、性的部位を含む接触テスト……。その行為自体の気持ち悪さもさることながら、その行為の延長上に期待されるものが容易に想起できるため二重にグロテスクです。要するにセックスでしょう。物語はいよいよ、かつて多くの同性愛者が心を病み自ら命を絶った矯正治療(転向療法)へのウォーミングアップを始めたように見えます。皮肉にもその治療の名は「救済プログラム」でしたが、この物語にも当事者に対する「救済」の意図が織り込まれているのだとしたら、歴史は繰り返されるなぁと遠い目をしてしまいます。

    作者からの返信

    小葉さま

    こんにちは。コメントをありがとうございます。自分に欠けている視点をご指摘いただけることに、感謝しております。

    これまでのやり取りで、私の考え方の歪さや甘さを認識させられています。いただいたコメント(とくに「モラルや倫理観の軸が川野限定でブレる所」)のご指摘について、慎重に見直してみます。

    そのうえで下記記させていただきます。

    「接触が嫌いな人に無理やり接触を強いた」ですが、今回のきっかけは川野の行動です。川野に顔を触られて驚いた﨑里ちゃんが、触れるようになったのかどうか試したのであり、勝手に接触克服プログラムを始めたわけではありません。

    先ほどの追試である皮膚の直接接触、駄目なら一歩引いて衣服の上から。触るのと触られるのとの違い。それをひととおり試させてもらい、駄目だとわかったうえでのごり押しはしていません。

    ちなみに衣服の上からの胸の接触を試させたのは、高校一年の時にアクシデントで触ったのが胸だったので、その時との比較です。ことさら性的な意味合いを持たせたわけではないですが、非常に不快に思われる描写となっているのなら、考え直します。

    >> その行為自体の気持ち悪さもさることながら、その行為の延長上に期待されるものが容易に想起できるため二重にグロテスクです。要するにセックスでしょう。

    﨑里ちゃんはノンセクシュアルでセックスを期待しません。「ふつう」に子供を作ることにこだわる川野が手段として選ぶことになります。

    >> 物語はいよいよ、かつて多くの同性愛者が心を病み自ら命を絶った矯正治療(転向療法)へのウォーミングアップを始めたように見えます。

    もしも「ウォーミングアップを始めたように見えます」でなく「そうなっています」ということになったら、掲載をやめるべきだと思っていますので、教えていただけますか? よろしくお願いいたします。

  • 佐藤宇佳子さま、こんばんはーっ!

    川野……うん、この幸せ者ーっ(>_<)
    な、シチュエーションなのだけど、無理かぁ。
    触れられて生理的に拒否なのは自分でもどうしようもならないもんね。
    でも、咄嗟のときに自分から触れられるなら、って期待しちゃってます。

    作者からの返信

    矢口こんたさま

    こんにちはっ! コメントをありがとうございました。

    接触が苦手な人にとっては、スキンシップも苦痛になりませんね。その「苦手」の度合いもさまざまで、何があろうと無理な人もいれば、スキンシップの精神的心地よさのほうが接触感の不快さに勝る人もいます。

    おっしゃるように、川野の場合、「思わず自分の手で触れる」ことはあるので、「触られる」と「触る」の嫌悪感のあいだに差があるのかもしれません。

  • こんにちは。

    攻める! 攻める崎里ちゃん!
    頬をそっと自分から触る……くらいは、大丈夫になったのかな? いや、予想以上のなまなましい感触、って拒否感をあらわにしてる、川野。

    駅で頬を触れたのは、奇跡的な一回だったのかな……。

    作者からの返信

    加須 千花さま

    こんにちは。いつもお読みいただき、コメントもありがとうございます! 励みになっております。

    﨑里ちゃん、これでも、ちょっと慎重になっているのですよ。突撃~ではなく、きちんと実証試験しとかないとね、と(笑)。

    その結果、彼女は「あ、駄目かあ。了解、了解」ですっきりですが、﨑里ちゃんとの道を選び取ろうとしはじめた川野には、とんでもない洗礼となってしまいました (ノД`)

  • 川野君、実は意識の下の無意識では改善されつつある? 意識しちゃうとダメとか??
    そう言う精神的なものってすごくデリケートなので、希望的観測!!

    それにしても﨑里ちゃん、大好きなキャラですが大胆と言うか、真っ直ぐと言うか、ストレートと言うか。川野君のメンタルは休まることがないですね。

    作者からの返信

    北川聖夜さま

    こんにちは! いつもコメントをありがとうございます。励みになっております。

    川野、意識しなければ﨑里ちゃんの顔を触れたわけですが、進歩なのかどうか微妙です。﨑里ちゃんのことを女性と意識しないこともできるようになった、という意味では、進歩なのかな?

    﨑里ちゃんのことを「大好きなキャラ」と言っていただき、嬉しいです (^o^)/ 彼女の無遠慮さは、感じたまま取り繕わずに行動しているからであり、良く言えば裏表がないと言えます。

    川野はそれをよく知っているので﨑里ちゃんと一緒にいると気安さを感じるのですが、その反面、しばしば自分の意気地なさを思い知らされ、心をえぐられていますね(苦笑)。川野が疲弊しつくす前に、このふたりを何とかしないと。

  •  こんにちは

     駅で頬に触れる伏線があったので、いよいよ行けるかと思ってましたがダメでしたか^^;。まだまだ時間がかかりそうですね。というか、学生時代のお試しもダメだったという事は、川野君は性別に関係なく他者と触れ合うことが苦手なんでしょうか?

     矢野っちとも一度試させてあげて欲しいもんですね…無理でしょうけども。

    作者からの返信

    十三岡繁さま

    こんにちは。いつもコメントをありがとうございます。励みになります。

    頬に触れる伏線、きちんと意識してくださってありがとうございます (^^)。川野にとってあれは意識的にやったことではなく、今のところ、意識をすると人を触ることはできないです。

    「学生時代のお試しもダメだったという事は、川野君は性別に関係なく他者と触れ合うことが苦手なんでしょうか?」

    はい、大人になってからのガールズトークで﨑里ちゃん相手にしゃべっていたのですが、相手が男性の場合は皮膚の直接接触が耐えられない、女性はそれに加えて服の上からの接触でも不快に感じる、です。

    「矢野っちとも一度試させてあげて欲しいもんですね」

    や、矢野っちは自分の人生のメリットにならないリスク要素には近づかないと思いますし、川野は自分から矢野っちに手は出せないでしょう、そしてなにより作者の手に余るので、それはないですね。残念ながら勉強不足です。