取り憑く隙がない!!

@tuyokubaka

第1話 なにやつ!?

ここは「顔青市」昔は厄祓いの一族が多く住む村で有名だった地である。

そんな地にふよふよと何か呟きながら宙を移動している日本なのになぜかロマンチック・スタイルの黒髪美少女の霊の姿があった。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「昨日は会社に行きたくなくてズル休もうとしていたサラリーマンに取り憑いて会社まで行ってそこで離れてやったわ!ムフフーーーン」


強制的に出社させられたサラリーマンには気の毒だが良い行いに見える行為をさも悪い行いをしたと喜んでいる黒髪美少女。

この少女名を我強 杉(がつよ すぎ)といい人に取り憑くことを生業とする悪霊だ。


「さて、今日も取り憑き先でも探そうかな」

彼女からしたら半分趣味、半分宿泊先を探すノリである。

そんなことを呟きながらまた宙を移動していると見るからにガラの悪い同じ制服を着た3人にカバンを押し付けられ汗だくになりながらも必死に3人について行く気弱そうな男を発見した。

「多分最寄りの駅までは持たされるのかな?

じゃあ駅に着く10m手前で取り憑いてやったら達成感を得られなくなるんじゃないかしら」

ギリげすである。

「駅までなんて僕じゃムリだよ〜」

「でさ次あの映画見にいかね?」

無視である。

「どう見ても人間だけど3人からは見えていないように見える、もしかして・・・仲間!?」

バカである。


そんな一見賑やかに見える場に猛烈なエネルギーを持った人間が満面の笑みで……走り抜けていったぁぁぁ!?!?


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