未来の悪役さまは視た<弐>




おれはとある将軍家の長男、蛇楼だ

今は住むところがなく悔しいが鬼の家に居候している

まあ紗那という鬼の母親が美人だからおれは満更でもないんだがな

最近、阿修羅という鬼を紗那が連れてきた

何故か知らんが成り行きでボコされることになりこのザマだ

賢いおれは分かる、アイツは熊を倒せる

おれが居候させてもらっているこの家は霧がかかった森の中にあり当然熊などたくさんいる

以前熊を倒そうと死闘をしたが相討ちで終わった

あれは紗那が居なければ死んでいただろう

そしておれにも変化があった

紗那の母親に出された薬を誤って飲んでしまい鬼に体が変化してしまった

泣きたい

高貴なるおれが鬼に成り下がるなど...いやアリか?

鬼になれば寿命も当然伸びる、いや寿命がない

殺されなければ無限に生きれる

そしておれはあの化け物阿修羅と熊を倒せるまで永遠に鍛錬し続けられるのだ!



「蛇楼くん、お魚焼けたかしら?」



「あっ、少し待ってください」



いかん、自分の世界に入りすぎたようだ

七輪で焼いていた鰯が焦げている

これじゃ紗那が文句言うな

少し焦げた鰯を皿の上に載せ先程作り置きしておいた小松菜のおひたしを味付けし添えておく

急いで作りかけの味噌汁に味噌を入れ味付けし茶碗に盛る

紗那の母親は広すぎる庭?森?を掃除していた



「おーい、蛇楼くん。ご飯の用意ができたらこっちも手伝って頂戴!」



こうして俺は今日も鬼の親子に振り回される日々が始まった



――――――――――――――――


少し短いです

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男だけど、どうやらエロゲの負けヒロインになってしまいヤケクソでヒロイン侍らせてる主人公を全力で呪う ちーずけーき @04110411

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