第24話:服を買いに行こぉ!

 美穂にアーンをした所までは良かったのだが、その後何故か気まずい雰囲気になってしまってその後美穂と俺は黙々とパンケーキを食べて即座に会計を済ませそのままカフェを出ていった。


 (何がダメだったんだ!?何処かでミスをしたか?)

 「あのぉ〜倉橋さん…俺なんかやらかしちゃたりしてませんよね?」


 俺は恐る恐る美穂に問いかけたが、やはり目を合わせてくれなかったし「別に…」って絶対怒ってそうな人が使いそうな言葉で返されたので下手に刺激しないように黙り込むことしかできなかった。


 (危なかったぁ〜実はアーンなんて人生で一回もしたことがなかったからまだ今もずっと心臓がバクバクしているなんて彰人には言えないし)


 実は美穂はあまり男の人と遊びに行ったりしたことがなかったのである、そもそも彼氏もできたことがないので男への耐性が著しく低い。

 

(今まともに彰人のこと見たら気を失いそうだから目を見て離せない…気を使わせちゃったかな?)


 美穂は決して彰人に不満を持っているから目を合わせないのではなく限界化を迎えているので今の美穂は彰人の目を見て話すことすら出来なくなっていた。


 カフェを出てきた頃にはもうラパポートは空いていたので気まずい空気の中ラパポートに向かった。


 なんとか気まずい空気の中無事に?ラパポートにつくことができた。


 何度も言うようでなんだが俺は必要最低限の時以外はあまり外出をしないようにしているので当然のことながらラパポートみたいな大きいショッピングモールには数えるほどしか行ったことがない。


 「やっぱでかいなぁ…」


 見慣れないショッピングモールを目の当たりにして興味深く見ていたら隣に立っていた美穂クスクスと笑い出した。


 「ぷっ…ラパポートに来てそんな反応してる人初めて見たよ」


 少し小馬鹿にしている感じもしたが、さっきまで感じていた気まずい感じが消えていたので俺は一安心した。


 「入り口にずっといるのもなんだし中に入ろうか(キリッ)」


 「入ろうかって…彰人が興味深そうにラパポート見てたから中に入らなかったのに?」


 美穂はニヤニヤしながら俺がカッコつけた?のを台無しにしてきた。


 「そっそんなことは置いといて…さっさ中に入ろ!」

これ以上この話が続いてほしくなかったので、急かしながら美穂の背中を押しながらラパポートの中に入った。


 当然知っていると思うが、ラパポートみたいなショッピングモールには一つ一つはそれほど大きくはないが多くの店が集まっている。


 俺はラパポートに入った瞬間に開放的で広々とした空間に圧倒された。


 「うわぁすげ〜」

 その時の俺は知らないとこに連れて行った時の子供のような反応をしていたと思う。


 俺は、ハッと我に帰り美穂と一緒に来ていたことを思い出し恐る恐る美穂の方にかをを向けた。


 (こんな俺を見て失望していないだろうか?)


 心配したが美穂は先ほどと同様に笑いを堪えるように口に手を当てくすくすと笑っていた。


 あまりの恥ずかしさで顔が真っ赤に染まっていながらも最初にどこに行くか美穂に聞いた。


 「最初にどこ行きたい?」


 「じゃあ服買いに行こ!」


 「ちょうど入り口から近いから行くか」


 あまり服のブランドとかには疎いのでよくわからないが現在美穂はあまり服を持っていないのでここで大量に買うか。


 やはり大型ショッピングモールというだけあって沢山の服屋が並んでいた。


 「おぉユニプロにGNにディーセルまである」

 それ以外にもまだまだ服屋があった、


 (服屋ってこんなにいるか?)

 最低限の服しか持っていない俺から見てこんなに服屋が必要なのか疑問に思ったがおしゃれが好きな人が聞いたらキレそうだったので口に出すのはやめた。


 その後美穂が服屋に入って行ったので後を追うように俺も入ったがさっきから美穂は女性用の服ではなく男性用の服ばかりを見ていた。


 (男性の服ばっか見てどうしたんだろ?流行りかな?)

 当然のことながら流行りにも疎いのでよくわからないが一応美穂に聞いてみた。


 「男性用の服って今流行ってんの?」


 「いや別に?どうしたの?」


 「なんか美穂って男物の服着るんだって思って」


 「あ〜今私の服見てないよ」


 「え?じゃあ誰の?」


 「そんなの彰人の服に決まってるじゃん」


 「だって彰人おしゃれしたいって言ってたし…」


 少し照れているようだったがそれよりもさっきから俺のために服を選んでくれていたと思うと胸がいっぱいになった。


 その後美穂におすすめされた服を片っ端から試着してきたがせっかくなので全部買うことにした。


 お会計の時のレシートを見て美穂目が飛び出そうなぐらい驚いていた。


 「流石にこれは買いすぎちゃったな…持って帰るの無理じゃね?」


 「後日家に送ってもらったら?」


 「そんなことできるん?」


 「うん、まぁ私送ってもらわないといけないほど買ったことないから使ったことないけど」


 と若干引き気味で言われて少しショックを受けたが、店員さんに服を家に送ってもらうように頼んだら、すぐに了承してくれたのでやはり一般的なことだったんだと実感した。


 (これからはもっと常識を身につけないとだな…)





 

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初恋の幼馴染が死んで悲しみに暮れていたら、死んだはずの幼馴染が訪ねてきたので同居生活が始まった!? ガジガジ @pekozirou

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