5帰宅目「疲れと変な部長」

「あ〜....疲れた...」


俺はそうつぶやくと、本当はすぐ帰りたかった気持ちだったが、疲れているため休むために誰もいない部室の端っこでカバンを枕にして寝る体勢になって目を瞑った。

なんでこんなに疲れているのかと言うと、れいの575教師のせいだ!

(なんだよ!「最近筋トレしたらいい俳句が思い浮かぶから一緒にやってくれって!」なんで体育の後、教室で運動しなきゃならんのだ!まぁ今日は早く終わったけどさ?

しかも部長のせいで部活終わった後、無理やりゲーセン連れられたりで疲れてるし...勉強難しくてあんまり休めてないし〜!)

そんな不満をぶつけながら目を瞑っていると、本当に眠たくなってきて...眠く....


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「クソっ!今日は帰ることを許してしまった!」


私、北道 観渡はそう言いながら部室に向かって歩く、ちなみにキッカを帰らせない理由は反応が楽しいからだが、今日は楽しめそうにないさっき確認したら、帰りのホームルームが早く終わったらしく生徒がほぼ居なかった。

そんな悔しい思いをしながら部室の扉を開けると、帰っていると思っていたキッカが寝ているのが見えた。


「運がいいな」


私は少し驚きながらも、そのまま部室に入り荷物を置くと部長の席に座り、少し何しようか考えようとしたがすぐさま(キッカにイタズラするか)と思いつく。

私はゆっくりとキッカの上に乗ると「キッカ起きろー!」と叫ぶ。


「んっ...部長うるさい....今キツいので寝させてください.....」


彼は意外とすぐさま起きてそういうとそのまま寝てし待った、ふむ....どうやら本当に疲れているようなので今日は寝かせる事にしておこう。


「遅れた....」


「ごめなさいね〜」


私が声がした扉の方を向くと、先輩二人が部室に入ろうと扉を開けた形で固まっている。


「な、何か勘違いしてるようだが、こいつを起こそうとしようとしただけだ」


「なるほど」


私がそう説得すると千水先輩の方は落ち着いてくれたが、先華先輩は顔を赤らめめて千水先輩の後ろに隠れてしまった。


「起こそうとしてただけらしいよ?」


「な、なんだ...そうだったんだ...びっくりした....」


(流石千水先輩、先華先輩の扱い方をわかっているのかすぐさま落ち着かせてくれた!)


私はその光景を見て、そんなことを思ってしまったが一番見てほしくない好先輩が来る前にすぐさま立ち上がるとそのまま部長の席に戻った。


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んぁ?


「おはようございます」


俺がそう言って枕代わりしていたカバンから頭をあげと目を開けると、前に部長がいた。


「やっと目を覚ましたか」


「部長?近いですよ?」


俺がそういうと部長は「気にするな、後もう帰る時間すぎてるんだからはよ準備して帰るぞ」といつもより冷たく感じる言葉を言うとそのまま部室から出る。


(何かしてしまったのか...?)


俺はそう思いつつ荷物を持って部室を出ると、部長は何も言わず今回は1回で扉の鍵を閉めて歩き出す。


「あの、部長は俺の目の前にいたんですか?」


俺はその後ろ姿が見えた時、何故かどうしても気になってしまい部長に聞いてしまった。


「罰ゲームだ」


部長はいつもより小さな声で言うとそのまま歩いていってしまう。

俺は少しポカーンとしてしまったが、急いで後ろをついて行き一緒に帰路に着くのだった。


次の日の部室で、好先輩にその帰ってる最中の写真を見せられた時は罰ゲームってこの事かと思いながら、その写真を無理やり消した。

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帰宅部なのに帰れない! 永寝 風川 @kurabure

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